中古マンションをリノベーション|目黒の “コンクリート×木”の部屋
少し前ですが目黒の中古マンションをリノベーションしてきました。
昨今多くなっているリノベーションですが、
デザインや素材など選択肢が山のようにあります。
リノベーションをお考えの方に、何か参考になるところがあれば幸いです。
こちらの物件はすでに買い手が付き、販売済みではありますが、
設計と施工を担当いたしました。
立地は美味しい飲食店やカフェ・インテリアショップなどが並ぶ、目黒の「権之助坂」の麓のマンションでした。
住戸は新耐震基準適合のマンションの角部屋で、
テーマは“ コンクリート×木 ”。
無機質なのに体温を感じるような、素材のバランスを取り入れたデザインです。
▽ Before
玄関・モルタル仕上げの広い玄関
まずは部屋の顔とも言える、玄関スペース。
白い壁、モルタルで仕上げた土間のグレー、収納や建具の木でコントラストをしっかり効かせました。
シューズクロークの奥にも収納スペースがあり、ベビーカーや三輪車、アウトドア用品をしまったり、全身鏡でお出かけ前のコーディネートチェックもできます。
床:モルタル金鏝(カナゴテ)仕上げ +防塵塗装(アクアカラー クールグレー)
壁・天井:塗装(AEP / AN-90)
収納:オーク突き板合板
ハード目な雰囲気の水回り
水回りは、居室とテイストを変え、床は濃いモルタル調の塩ビタイル、設備関係はオールステンレスで全体的にハードなデザインにしました。
トイレ:ピュアレストQR / TOTO
洗面台:SUSカリッサ750 壁固定仕様 / SANWA
水栓:単水栓リネア (ML050) / SANWA
バスルーム:MR-X 1116 / Panasonic
床:モルタライク (647-704) / TAJIMA
壁・天井:クロス貼り (RE2981) / サンゲツ
木がメインのナチュラルな洋室
玄関を抜けた先にある個室は、
フローリング・建具共に木をふんだんに使った洋室です。
広さは約4.5畳ですが、狭さを感じさせない仕掛けを施しました。
それは、造り付けのデスクにある小窓。
こちらは外に面している窓ではなく、隣のリビングに繋がる室内窓です。
目線が抜け、明かりも入るため、部屋を広く見せることができます。
ちなみにベランダ側の窓は、目の前が大通りだったこともあり、既存窓の内側にインナーサッシをつけ二重にしました。
これが、、効果てきめん!
車の走行音や喧騒をかなり軽減させることができました。
床:防音フローリング (ワイルド45 LW-1 )/ ボード
壁・天井:壁・天井:塗装(AEP / AN-90)
収納:オーク突き板合板
サッシ:インナーサッシ(ホワイト) / LIXIL
“ 木×コンクリート ”感、満載なリビングダイニング
コンクリートブロック調のタイルを使った、
洋室との仕切り壁とキッチンの腰壁がこの部屋のポイントです。
異素材が交わる部分を間接照明で照らすことにより、木とコンクリートを調和させました。
※写真右に写っているのが、先ほど述べた室内窓です。
この部屋はもともと3部屋あり、それらの間仕切りを全てぶち抜き
11.5畳のリビングダイニングと5.5畳の奥まったキッチンにしました。
キッチンを正面から見たところです。
コンクリートの腰壁とステンレスの天板で、かなりエッジが効いてます。
リビングダイニングは家具の配置がしやすいよう、横長の造りにしました。
キッチン前をダイニングスペース、コンクリート壁の前にソファを配置しリビングスペースにすると良さそうです。
床:防音フローリング (ワイルド45 LW-1 )/ ボード
壁・天井:壁・天井:塗装(AEP / AN-90)
収納:オーク突き板合板
サッシ:インナーサッシ(ホワイト) / LIXIL
機能的なコの字型キッチン
5.5畳のキッチンは、複数人で料理ができるほど広く、
ステンレスのワークトップとサブウェイタイル貼りの壁が特徴です。
実際、キッチンはL型ですが、背面の収納も同じデザインで作ることで、
コの字型にしデザイン的にも収納的にもこだわりました。
床:モルタライク (647-704) / TAJIMA
壁・天井:壁・天井:塗装(AEP / AN-90)
造作キッチン:オーク突き板合板・ステンレストップ
タイル:サブウェイタイル(SUW-150)/TILE PARK
ガスコンロ : ガスコンロ(4口)ステンレス RD640STS /リンナイ
レンジフード : クリーンフード(ノンフィルタ・スリム型)
TLR-3S-AP601SV カラー:シルバー/リンナイ
こだわりの素材感とディティール
・キッチンの天井の板張り
・コンクリートブロックタイルの無機質さ
・キッチンの天井の板張り
・コンクリートブロックタイルの無機質さ
まとめ
今、リノベーションは全国的に一般的となってきました。
なので今回はリノベーションのデザインの参考になればと思い、
「コンクリート×木」をテーマにデザイン・施工したマンションを紹介しました。
ちなみにリノベーションが増えていく理由として、
日本は人口が減っているので、空き家がどんどん増えていく現状にあります。
割合として全体の家の13%近くが空き家となるので、新築以外でもリノベーションも考えうる選択肢として今後どんどん増えていくます。
「どうしても中古は。。」という方もいると思いますが、金額的にも自由度的にも新築とは比べ物にならないほど自由度が上がりますし、
今日見ていただいた物件もように劇的なビフォーアフターを遂げることも往々にしてあります。
言ってしまうと、リノベーションはリフォームとは違い、マンションのベース(骨組み)はそのままで、内装のうち側の壁から丸っと交換していますので、半新築のようなものです。
なのでエントランス・廊下などの共有スペースは古くても、自分の家になる専有部分はまるっきり新しくできることを考えると、中古とは思えない綺麗さで住み始めることができるので、もっともっとリノベーションが増えてくれるといいなと思います。
お読みいただきありがとうございました。
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FUJI
1990年生、岡山県出身。画家の祖父のもと、デザインに興味をもち、津山工業高等専門学校を卒業後、大阪モード学園に進学し、住宅系インテリアデザイナーの道へ。
セルフビルドの空き家再生と不動産賃貸業を目指し、勉強中。同時に不定期立ち飲みイベント「立ち飲み 余市」を企画中。
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読んでいただきありがとうございました。
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