お客様学(ビジネス心理学) 其の八

🎓お客様学(ビジネス心理学) 其の八

『🛍 男と女のショッピング』

立場が変われば、思いは変わる。

視座が違えば、見え方も違う。

「最近、娘が結婚しました。旦那様が優しい人なので、幸せそう」

「掃除や洗濯、料理まで手伝ってくれるんだって....」と嫁の母。

かたや、婿の母は「うちの嫁は、何でもかんでも息子に手伝わせるのだから....」と愚痴になる。

商売の場合、これがお店とお客。
立場が違うのは当然。お客同士でさえ、立場、思い、見え方は異なるのだ。

男と女のショッピング。買い物の仕方が大きく違う。

一般的に女性の方が「買い物」と言う行動に積極的。
店内をゆったりと眺めながら歩き回る。
商品や値段を比較する。店員と会話する。質問、試食、試着....。

楽しげに買い物をする。

男はと言うと好対照。
まず、売り場を歩くスピードが速い。商品を眺めるのも短時間。
何よりも店員に質問するのが嫌い。
お目当て商品の売り場さえ聞かない。
見つからなければ、店内を1〜2周して出て行ってしまう。男の習性として、道を尋ねるのを嫌がるのと同じ。
自分で情報を仕入れたがるのだ。

売り場で男性客を見ているとわかりやすい。店員に邪魔するな❗️ といった雰囲気で、そそくさとやってきて、商品を手にとるやいなや買おうとする。

試着室ではさらに顕著。男性客が商品を試着すれば、65%は買って行く。
対する女性客は25%なのだ。
なぜか、男は一刻も早く売り場から離れようと言う態度が身につく。

しかし、連れ立っての買い物は、「男っぽさ」を意識させる。
小さな子供連れの父親。年頃の娘と父親の2人連れ。妻と夫。彼女と彼。
男性は買い物におおらかさを見せる。「ダメ」を言わないのである。

米国のショップでは、同伴の男性に気兼ねなく、女性が買い物を楽しむために、カフェを併設しているのを見かける。
男性がゆっくり時間を過ごせるように、新聞、雑誌、スポーツ、釣りのTVなど、男のこだわりを演出している。