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49歳女子が24歳男性の中に残っていると感じたもの

今年3月、大学院を卒業した24歳男性。院で学んだ学問は物理学。いつも激しい積極的な対話を試みようとこちらに向かってくる彼。
その彼は今、某ホテルでクラークの仕事をしており、外国人観光客相手に英語で接客業をしている。人生初の接客業。対話の流れは論理的で、言葉は少々小難しい。そんな彼を相手に私は24年向かい合ってきた。

先日アルバイトから帰ってきた彼は、猫撫で声で話しかけてくる。いつもは無愛想、言いたい放題吠えてくる彼の声としては異様に満ちていた。
本能の自動センサーが発動する。≪よく聞け!≫

彼;≪これ、プレゼントしてくれる?≫
およ??ほよ??気の抜けた言葉が私から漏れた。
うん??

シンプルに言えば、≪これ買って!≫だろ??
頭の中に思考がぐるぐる始動し出す。なんだか可愛いぞ?
でも、内容は、≪買って!≫だ。
言い方を変えるだけで、こちらの感じ方が異なる。

後日、私も男性に実験をしてみた。
≪これ、私にプレゼントして❤︎≫自然に≪うん。≫

≪買って。≫というと、相手は警戒するが、プレゼントしてだと警戒は緩む。この差はなんだ?言葉というのは非常に難しい。

24歳男性彼に教えてもらった可愛らしい言葉は、これからの私の必須アイテムになる。

彼が幼い頃の女子をメロメロにする言葉遣いは、まだ健全だった。
成長すると無愛想、対話は刺激的、話は論理的で整然、でも、あのときの彼はまだあの中に存在している。そう確信した。

幼い頃、彼は私の目を見ながらこういった。
≪ママを見る僕のお目目が、ハートになっちゃったぁ。≫
この言葉は、≪ママ大好き≫の彼の気持ちを最上級に込めた言葉だったのだ。

≪これ、僕にプレゼントしてくれる?≫
は、自分が欲しいものを目の前の人間に容赦なく要求する姿だ。
≪これ欲しい≫の彼の気持ちが最上級に込められてるのは間違いない。

私は、即座に答える。≪うん≫


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