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梅干の選び方

古くから日本人の健康を支えてきた、梅干。
良質なクエン酸で疲労回復、整腸作用、ミネラルも豊富…
我が家では熱中症対策のお守り、体調が揺らいだ時にはお薬代わり。

だけど。
学者が「体にいい!」と大絶賛の「梅干」と、その「梅干」は果たして同じものでしょうか?


梅干の選び方

販売されている梅干の裏側(食品表示)を覗くと、名称が「梅干」「調味梅干」の2種ある。
一般のスーパーに出回っているのは、圧倒的に「調味梅干」。

もちろんメーカーによって異なるけれど、大体こんな感じ。

「梅干」の方は昔ながらの作り方で漬けたもの。
「調味梅干」は梅を塩漬けした後、塩を流し、調味液につけたもの。
作り方が異なる。

一つずつ見ていこう

名称「梅干」

梅干の歴史は古く、諸説あるけれど平安時代から食べられてきたそう。
こちらはそんな昔ながらの作り方。
梅のエキスを逃さず塩漬け、お日様の下で干すこと3日間。赤紫蘇由来の綺麗な赤色。
梅干は塩で保存性を高めた「保存食」だった。
見るだけで唾がでてくる、最近ではなかなか出会わなくなった酸っぱい梅干。

名称「調味梅干」

中には、添加物に頼らない「調味梅干」もあるけれど、かなり貴重。


戦後主流となった「調味梅干」は梅を塩漬けし水分を抜き、一旦洗い流した後、蜂蜜や鰹などの調味液に漬けて風味付けしたもの。
「減塩」が謳え(実際に塩分は「梅干」の約半分ほど)、尚且つ甘みや旨みが足されているのでとっても食べやすい。
一方で、塩分を減らしているので保存料が必要になり、赤紫蘇の代わりに着色料で色付けし、その色が落ちないように酸化防止剤を入れ、おいしい風味を香料でつける。そんな構造。
甘みも蜂蜜などでつけてくれればまだ体も嬉しいが、「はちみつ風味!」と謳われているものでも、実際は甘味料・香料がメインで少しはちみつが足されているようなものも見受けられる。

梅干の塩分

「梅干」塩分は10〜20%程度と非常に高い。
かたや「調味梅干」の塩分は5〜10%程度。

「調味梅干」の塩分は「梅干」の約半分なので、比較的「減塩」。
だけどちょっと落とし穴!

おばあちゃんが作った、酸っぱい酸っぱい梅干しは、1個でご飯1杯食べられる。(逆に量は多く食べられない。)
食欲増進効果と良質な塩分とミネラル。
その上、その酸っぱさで唾液がたくさんでて、消化を助けてくれる。
夏には特におすすめ。

一方、はちみつ風味の調味梅干は「甘くて食べやすーい!」
2個も3個もぺろっと食べちゃう!
…塩分半分の調味梅干も、2個食べたら通常の梅干1個と同じ塩分量。
意識しないままに、思っているより多くの塩分を摂ることになる。
さらに糖分、添加物、と、「体にいい」とは相反するものも入ってくる。

そんな訳で私は「梅干」推し

若者の梅干離れが進んでいるという。
食べやすい調味梅干でもなんでもいい、梅干というこの食べ物が残ってほしい。

一方で。
はちみつ風味の安価な梅干を、私は「体にいい」と信じて、1日何個も食べていた黒歴史が。(笑)
欲しかった栄養、健康効果、最大限に受け取れてなかったのが残念すぎる!

何を食べるかも大事だけど、「どう食べるか」もとっても大切!

その酸っぱさが持つ健康パワー、消化パワー、栄養をしっかり享受できる「梅干」一粒を、塩分を自覚しつつ頂く。
私はそんな昔ながらの食べ方が最強だと思っている。

娘はおばあちゃんが作った酸っぱい酸っぱい梅干が大好き。
食べやすさも大事だけど、結局は慣れもあるんだなあ。

知って選べば、どれも正解!
今日も楽しい食選びを!

↓素敵な「梅干」を探すのもいいけど、作った方が早かったり♡


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