Lesson 2 準備は安心と自信のために
小学生のころ、夏は親戚一同と海水浴です。
一度だけ叔父に水中に放り投げられ、底も天井もわからないほど、もがいた上に塩っ辛いわ、苦しいわ、散々な目にあったことから、すっかり「浮き輪の中」が定位置になっていました。
5年生の夏、その日も相変わらず「浮き輪の中」スタートです。
ただその当時のわたし、実は、風呂や洗面台で水に潜るための練習をこっそり行っていたのです。手のひらに水をすくって顔をつけたり、目を開けてみたり、洗面ボールに水をためて潜って息を止めてみたり。何秒息を止められるかなんてこともしてました。
いよいよです。まわりの子にイジられないよう、ひとり離れて浮き輪を抜け水中メガネごしに(当時はゴーグルなんてない!)水の中を覗いてみます。洗面台でこっそり続けた息を止める練習や、口元ブクブクで最終確認です。
どんな心境だったかは全く覚えていませんが、兎にも角にも何とか潜ってみたのです。
「別に何でもないじゃん。」
感動的な喜びではなく、確かに覚えているのはこんな感覚。
同時に、さっさとやっときゃよかったみたいな後悔のような気持ちと真夏の強い日差しだけは、今でもしっかり覚えています。
ここでポイント!
準備が必要。
水に顔をつけられない、潜れないは、怖いし不安だから。いきなりやってもできる子(人)はいます。けれど、なかなかできない子(人)は準備をしっかりおこなう。安心と自信が何よりたいせつ。だから怖いうちは無理をしない・させない。しっかり準備する!
練 習 方 法
① シャワーなどで慣れる。
はじめから冷たい水ではなく、温いシャワーあたりから徐々に水をかぶることに慣れる。
※ 顔についた水を拭うな! と言われたことがあるかもしれませんが、気になるなら別に拭ってもイイと思います。選手たちだって、しょっちゅう顔の水を拭っていますから。
② 顔を水につける練習方法
・両手で顔を洗う。
・両手に水を張って、そこに顔をつけてみる。
・洗面ボールなどに顔をつける。
・口まで水に潜ってみる。次は息を止めて鼻まで。
・その次は目まで。(怖くないようにゴーグルしてね。)
・ちょっと楽しくなってきたら顔全体をいっぺんに。
③ 潜る。
・足元がしっかりしていて、すぐにつかまることができる場所で、安心してやってみましょう。
・両手で壁やプールサイドを軽くつかみます。まっすぐ立って肩まで水に浸かります。大きく息を吸って息を止めたら、プールにしゃがむようなつもりでカラダを沈めてみます。自信がなかったら、はじめは口まで。次は鼻まで。その次は目まで、あるいは顔だけ。という風に進んでいきます。そう、あらかじめ準備したようにです。
・「耳に水が・・・。」を心配されるかもしれませんが、構造上、大量の水は抜けやすく、むしろ少量の水を直接耳の穴に入れる方が抜けにくいようです。だから大丈夫。
それよりも水に潜ったときにしか聞こえない、独特の水中音を楽しんでみてはどうでしょう。
④ でもやっぱりできない・・・。
できなくでもガッカリしない。チャレンジしようとしただけ進歩だから。もういちど、できなかった原因を考え準備を整えて再チャレンジしましょう。
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