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母に、まさちゃん(祖母)の接種は始まったのかメールで聞いてみる。
電話がかかってきて、ちょうど今日が一回目の接種だと言う。

「大丈夫?」「変わりない?」と聞いてくれるから、「大丈夫だよ。」と答える。

母は、GW明けから右の太ももを痛めて、通常の2倍の時間をかけて駅まで歩き、帰りはタクシーを使い、台所に立てないからコンビニでまさちゃんと2人分のお弁当を買って帰ってるという。

連絡してくれてもいいのに。

孫たちは元気か聞かれて、サッカーがんばってるよと伝える。
「今のお母さんたちはわからないけど、私はさなえたちに無理させてたから。」

わかってるんだ。

「大丈夫。楽しんでるよ。」

「まさちゃん(祖母)みたいに強く生きられる自信ない。わたしがこんなだから強くいなきゃと踏ん張ってるんだね。」

はじめて、母の弱音を聞く。

何も言えなくて、代わりに、まさちゃんの接種が済んだら、7月に会いに行く約束をした。

数年に1回あるかないか、どん詰まりになると、母に連絡をする。
今回はワクチン接種を口実に。
高齢の母を1人で見ながら仕事をして、わたしよりずっとたいへんで、寂しいであろう母。
強く生きている人の声。
声を聞いただけで、前を向くきっかけをもらう。
もういやだ、逃げ出したいに、踏ん張る力をもらう。
母は偉大。

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