恋の地雷
大きな手がハンドルをつかんでいる。
窓の外は高速で流れていく景色。時おり山あいの地域を抜ける際、赤く紅葉した木々に晩秋を感じる。
久しぶりに夫と出かけた。
どうやら夫も楽しみにしてくれていたらしく、カーステレオで懐かしの曲をランダム再生してくれた。
最初は、「あーこれこれ!良いねぇ。」なんて言って饒舌に二人で感想を共有していた。でも気が付くと、黙ってしまっていた。曲に耽溺。
だって、恋愛の地雷的な曲が紛れ込んでいるのだ。
夫じゃない誰かを思い出してしまう。
後ろめたい気持ちで夫の顔を見る。
まじまじと見つめると、夫も時おり不思議な表情を見せる。
夫との歳の差は7歳。
思い出す情景も少しだけ大人なんだろう。
車内は2人きりだけど、2人以上乗ってた。
ハトちゃん(娘)と一緒にアイス食べます🍨 それがまた書く原動力に繋がると思います。