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あの時はごめんね、クリスマス。 #呑みながら書きました

こばわ!
ホントにホントに呑みました。
クリスマスイブなんですもの。スパークリングワインを吞んだ後に書いてます。はいtんしょんです。ウフ。

この企画に参加しています。
誤字脱字はチャームポイントなので直さないのがルールとなっております。

マリナさん、いつもありがとう。
そしてお帰りなさい。日本を楽しんでね。
ピッカピカのピッカーさん達もありがとう。

今回、何を書こうかしら?

私、何故なのかは分かりませんが、呑み書きの時、割と恋バナ書いてるんですよ……。このノリならば言える(書ける)! みたいな感じでしょうか。
今回もつらつらと思い出しながら書いてみます。
題して『あの時はごめんね、クリスマス』。

🎂


「えええええ、なんか思ってたんと違う」
通算36回目くらいの違和感を感じながら、ある男の人の部屋でコーヒーを飲んでいました。クリスマスイブ、待ち合わせが18時で、食事をしたり港に夜景を見に行ったりして3時間ほど経過していました。もう21時過ぎ。5分に1回は「なんか、違う」と思っていたから、180分÷5=36回、おもたはずです。

まず、待ち合わせに現れた私の恰好を見て彼に言われました。
「今日はスカートが良かったな」
これがケチのつきはじめでした。私は細身のジーンズをブーツにインして恰好よくきめていたつもりだったのに。

それから、手土産として持って行った手作りのクリスマスケーキ。
これも箱を開ける前から
「ね、これってパウンドケーキじゃないよね?クリスマスケーキと言えば、生クリームのデコレーションケーキだよね?」
なんてダメ出しされて「ぐぬぬぬぬぬn」となったのでした。
もともとお菓子づくりはめったにしない私が、作れるギリギリラインのケーキはパウンドケーキでした。ドライフルーツにラム酒を効かせて頑張ってつくったのにな。粉砂糖だって雪みたいにかけたのにな。

途中で寄ったコンビニでも、
「僕が今度洗剤を買ってあげるから、僕の服を洗ってくれる?」
とか言い出したので、華麗にスルーしました。聞こえないふりで。

彼は、理系の大学院生でした。
私は文学部の2回生。
友達の高校の先輩で、めちゃめちゃ将来有望な人だからって紹介されました。応用化学の分野で特許が取れそうだとかなんとか?それは脇に置いておいて、悪人ではなさそうだったkら何度かお会いして、クリスマスにもデートしてみようということになったのです。

デートの間、ぐるぐると、考えていました。
「なんか思ってたんと違う」

年末のイベントの多い時期にシングルでいるのはつまんなかったのです。だから、手っ取り早く、一緒に過ごしてくれる人が欲しかったのです。
プレゼント交換ごっこやお食事ごっこに付き合ってくれる人ならだれでも。
そして一方で、彼に見えているのは「年下の文学部の女の子」でした。架空の女子。
スカートをはいて、デコレーションケーキを焼いてくれて、洗濯もしてくれる・・・。

彼の部屋で、切り分けたケーキを食べながら、さらにぐるぐると考えていました。
「どうする、私?」
「やばない?」
部屋は綺麗過ぎるくらいに片付いていて申し分なかったけれど、私はその後の展開などにはついていけそうもありませんでした。

「帰る」
割と大きな声が出ました。きっぱりと声に出しました。
引き留められたような気もするけれどあんまり覚えていません。それよりも、もあっと暖かかった部屋から出て、夜道を一人で歩き始めた時、ほっぺに当たるクキッとした冷たい空気がとても心地よかったことを覚えています。

やっと自分に戻れたような気がしました。

住宅街の道をコツコツとブーツの足音を響かせながら歩きます。
──これからは絶対に好きになってから付き合おう。
──素の私そのままを見てくれる人を探そう。
この話を友達に聞いてもらお、と思って夜道を急ぎました。

私に逃げられた彼は、その晩どうしたんでしょうか。
意外とホッとしたのかもしれません。
「あのコは思ってたんとちがう」
「僕のことを見てくれていない」
そういう風に考えてくれたのなら、お互い様です。

🎂


はい。
オチもなく、微妙な感じで思い出が終わりました。
いかがでしょうか。
人生において、なんてことないクリスマスのほうが圧倒的に多いし。それで良かったと今は思います。


ハトちゃん(娘)と一緒にアイス食べます🍨 それがまた書く原動力に繋がると思います。