海風と潮の香りに満ちる

海の思い出と言えば、白浜に海水浴に行ったり、初めての海釣りなど
昔出かけたことを思い出しますが、記憶に残っているのは、
明石海峡を前に、自然を感じながらビーチヨガをした経験が
よみがえりました。

とても印象に残っているのは、陽が落ちていく海辺で明石海峡を見ながら、自然な波の音を感じ、砂浜に移動して、海風、潮の香りを感じながら
ヨガするのは、とても気持ちよく心も体もリセットされました。

以前から、あおぞらヨガを体験していたこともあり、スタジオなどの教室で行うヨガも終わった後に、すがすがし気持ちになるのですが、あおぞらの下でヨガマットを敷き、暑さや風を感じながら行うヨガは、すっきりとした気持ちになり格別でした。そんな良さもあり、外でのヨガにはまってしまい、
導かれるようにビーチヨガに参加していました。

ビーチヨガは、はじめに海辺の近くにある芝生でヨガマットを敷いて、
ヨガのポーズを行っていきます。そうしているうちに、少しずつ日が暮れてきました。

自然の中にいて、移り変わっていく景色を、改めてきれいだな、儚いなと
感じながら運動を行うことによって、心が揺さぶられ、浄化されていきます。芝生から、砂浜に移動するとより、肌に気持ちいい海風が感じられ、
何も考えず、無になった状態でヨガを行えるようになります。

今まで、海では水辺で遊んだり、魚を釣ったりすることが多かったのですが、無心で砂浜に寝転ぶと、今まで陽が当たっていたので、じんわりした砂浜の温かさと、少し冷たくなってきた海風が吹き、何とも言えない不思議な感覚に陥ります。ほんとに自然を身近に感じているような気持ちになってきました。

そこでヨガのポーズを行うと、体の緊張もほぐれていきます。同時に心も
開放され、とてもリラックスできる状態になります。
悩んでいることとか、ストレスを感じていることが、この瞬間だけは
忘れさせてくれます。

そうしているうちも周りは、夏とはいえど、どんどん薄暗くなっていきます。ヨガも終わりに近づき、気がつくと月が顔をだしていました。

ちょうど、明石海峡もライトアップされていきます。その瞬間は、
そこにいる全員が「今、ライトがついた」とため息のような声が漏れ、
思わず、見とれてしまいました。最初は、写真を撮ったり、キレイなど、
声が聞こえていたのですが、やがてみんな静まり返り、思い思いに
今ある景色を忘れないように焼き付けているように感じました。

この瞬間が、今も記憶に残っています。海には色んな表情があり、
その時の感情によって、今までとは違った海に出会えました。
いつまでも、この時のような穏やかな心を持ちづづけたいと望んでいる
自分がいます。