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関係ない顔をしてしまうのは

SDGsを訳すと、持続可能な開発目標。漢字だらけでなんだか難しそうで、どうやら大変そうだから、ひゅっと自分を小さく見せ、つい「私は関係ないですよ」の顔をしてしまう。

SDGsでは2030年までに達成すべき目標として、「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「住み続けられるまちづくりを」など、17のゴールを掲げている。いわば、地球にずっと平和に住み続けるための目標。

私も地球に住む一人で、このゴールを無関係とはいえない。貧困は嫌だし、健康でありたいし、福祉はないと困るし、まちに住み続けたい。つまり、関係ないですよの顔をSDGsに見せても、許されない。

では地球で暮らし続けるために、未来のために、私に何ができるのか。できることなんてあるのか。

8月に花火大会が開催されたとき、その答えが分かった気がした。


宮崎市で、3年ぶりに花火大会が開催された。ドンドンと音が聞こえるも、2階のベランダから花火は見えない。ここ数十年で住宅が増え、花火は見えなくなったのだ。花火が見えそうな、坂の上の公園へ向かった。

公園の一番上で5分ほど粘るも、高い所にあがる花火しか見えない。それも半円のさらに半分だけ。煙はやたら見える。

女性が一人、私のいる高台へ登ってくる。頂上に着いてすぐ、「ここに来れば見えると思ったんですがねえ、ダメですねえ」と話しかけられた。私も「上が少ーし見えるだけですねえ」と会話を続ける。花火が見えない旨の会話を数分続け、その女性も私も公園を後にした。


宮崎では時々、知らない人に話しかけられる。私も話しかけた経験がある。それは根底に優しさがあるからだと、花火の音だけを楽しみながら思った。

私が未来のためにできることは、きっと、優しくいることだ。

SDGsの17のゴールを改めて見ると、人間もまちも海も陸も優しく想った結果に思える。自分さえ良ければいいと考える人が、貧困をなくそうと考えるだろうか。

優しくないと、壊したり、攻撃したり、責任を放棄したりする。優しくないと、持続って難しい。


優しくいることは、私が未来のためにできることであり、誰だってきっと目指せばできること。人間にも他の生き物にも海にも陸にも優しくしていれば、地球は続く。

関係ない顔をしてしまうのは、優しさを放棄しているからだ。今日も明日もも未来も、いろんなものを受け止める優しさを持っていたい。花火が見えないベランダに罪はない。



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