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オンラインでリアルタイムに合奏/合唱を楽しむ方法(SYNCROOMテスト:宅内×2人)

学生時代の音楽サークル仲間と「オンラインで一緒に唄いたいね」という話になりました。2013年頃に試した「NETDUETTO(ネットデュエット)」も環境のせいか、遅延が大きくて上手くいかなかったのは苦い記憶です。そこで、今回はその進化版とも言える「SYNCROOM(シンクルーム)」を試してみました。

この記事の要点

1)SYNCROOMは使えそうなので検討を続ける。
2)ヤマハのサイトからダウンロード
3)使い方は、公式YouTubeがわかりやすい
4)ネット接続は、有線LAN+PCが推奨だが、スマホでもいける

2013年の遅延ループ

遅延」というのは、インターネット経由で音声をやり取りする時のタイムラグで、zoomで話すときに感じることがありますよね。あれです。

例えば、AさんとBさんが一緒に演奏するとして、Aさんの音がBさんに届くまでにタイムラグがあり、それを聞いてBさんが演奏するとして、その音がAさんに戻ってくるのに、またタイムラグが発生してしまいます。そのため、AさんとBさんの音のタイミングが合わない、どころか、遅れて聞こえてくるBさんの音を聞いてAさんが音を鳴らし、またそれを聞いてBさんが…という負のループが発生し、本来のテンポからどんどんずれていきます。そうなると、「お互いの音を聞かない方がいい」もしくは「自分の音を聞かない方がいい」というなんともおかしな本末転倒の状況になります。

2013年の「NETDUETTO(ネットデュエット)」はまさにそうで、2人の友人と別々に試したのですが、だめでした。「SYNCROOM」は、その後継ソフトとして2020年6月にリリースされたものなので、楽しみです。

ネット検索の結果

とりあえず、ネットで検索してみました。この記事によると、zoomとdiscordは遅延が大きくて使えず、SYNCROOMは最初だけ合ってたけど、段々ズレてきたとのこと(全員無線で接続)。

デメリット
・繋げる人数が少ない
・環境に大きく依存
・iPhoneで使えない ←ベータ版ができました(作者注)

人数については基本5人で、「ルーム連結機能」を使うことで最大10人まで可能になります。
対応OSは現状以下の通りで、iPhoneでは使えません。←ベータ版ができました(作者注)
・Windows 10(64bit)(日本語OS版のみ)
・macOS Mojave(10.14)
・macOS Catalina(10.15)
・android

実際に使ってみた感想

最初の数秒はアンサンブルできました。でもだんだんずれてきました。
参加者はみんな無線で繋いでいたので、そこを改善すれば結構使えるのかもしれません。

それで、この記事の中でSYNCROOMの成功事例として紹介されていた記事がこちら。

ここでは、5人がオンラインで合奏できています。そこで、とにかく試してみることにしました。

SYNCROOMのインストール

1. ヤマハのサイトからダウンロード・インストールする

公式サイトの動画が参考になります。

ダウンロードはこちらから↓

デスクトップ版として、Mac、Windows、モバイル版として、iOS、Androidが用意されています。Macの場合

1)圧縮ファイル(zip)を解凍して
2)SYNCROOM-JP-mac-1.1.0.dmgファイルができるのでダブルクリック
3)

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こんな感じで開くので、SYNCROOM.pkgをダブルクリックしてインストールします。

ちなみにここで「回線チェッカー」を使ってインターネット回線のスピードを確認できます。我が家はこんな感じです。

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2.起動してヤマハのアカウント登録

こちらも公式サイトから。

メールアドレス、もしくはSNSアカウントで登録しますが、いずれにせよ、メールが届いて、そのリンクをクリックして本登録となります。

公式マニュアル

PC用のマニュアル
モバイル用のマニュアル
公式YouTube動画←わかりやすいのでおすすめ

とりあえず公式の「接続テストルーム」に入室

まずは、「ルームに入る」でルームに入ってみます。

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自分の音声を3秒遅れで確認できます。オーディオプレーヤー機能や、メトロノーム機能も試せます。

なんとなく雰囲気がつかめたら、「ルーム一覧」で適当なルームに「仮入室」してみましょう。「鍵」のアイコンは入れません。しばらく聞いてみて、面白そうなら「ルームに入る」で本当に入室します。自分の音声がホストに届きます。親切な方なら、色々と使いかたを教えてくれるかもしれません。

親切そうな方のルームに入ってみた

「いや、親切そうな人ってわかるんかい!?」というツッコミもあるかと思います。私のカンでは、ルームの説明文の丁寧さや「初心者OK」「おしゃべり」などのタグがヒントになると思います。あと、仮入室して、他に参加者がいないかとか、演奏へののめり込み度なんかで判断しました。

私は、ボサノバやってる方のルームに入って、演奏の合間にお声がけして、SYNCROOMの使い方を教わってしまいました(ありがとうございました!)。

2人で会話した感じだと、非常に音声がクリアで遅延も少なくて、使えそうな予感がしました。教えていただいた設定は

・高音質
・非圧縮
・2チャンネル

がいいよ、とのことでした。また、海外だと遅延が気になるけど、近いところだとほとんど気にならない、とのことでした。ますます期待できそうです。

いよいよ自宅内でテスト(宅内・2人)

今触っているiMacをホストにして、Androidスマホで参加してみることにしました。

1. まずはスマホにアプリをダウンロード・インストール
2. iMacとは別のアカウントを作成
3. iMac側で「非公開」ルーム作成。リンクとパスワードをメールで送る。
4. iMac側の「オーディオプレーヤー」でカラオケを流す
5. スマホ側でメールのリンクを開き、パスワードを入力して参加。ちなみにスマホの回線スピードはこんな感じです。

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6. PCを妻、スマホを私が使い、離れた場所で、イヤホンを付けてカラオケに合わせて唄う。

というテストをしました。
同じ家の中で非常に近い距離という条件下でしたが、自分の声も相手の声もカラオケもよく聞こえて、結構気持ちよく唄えました♪

以下、メモです。

1)非公開ルームはSYNCROOMから探せない
当たり前ですが、ルーム名を入れて検索しても出てきません。メールなどで招待する形になります。

2)スマホでBluetoothイヤホンにつなぐとブチブチ途切れる
これは私の環境だけかもしれませんが、ホストで再生しているカラオケの音が途切れまくっていました。Bluetoothイヤホンをやめて、普通に本体のスピーカーから出力したら驚くほど改善されました。有線のイヤホンもいいかもしれませんね。

3)スマホの音質は「帯域優先」「モノラル」にしましたが検討課題
音質は、参加者の中で一番低いところに合わせられてしまうらしいので、本当は「高音質」「ステレオ」にしたいところです。

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4)ルームの参加者上限が5人なので「ルーム連結」の必要あり
人数が増えた時の音質や、ルーム連結した時の音質などは試行錯誤する必要がありそうです。

5)カラオケやメトロノーム機能がいいのかも
こういったガイドになるものをみんなで聞いて、それに合わせることによって、「お互いの音を待つ」負のループを回避できそうです。

結論「SYNCROOMは使えそう」

簡単に試してみた感じですが、使えそうな予感がします。
今後の検討課題は

1. 離れた場所の人と繋いでみてどうか?
2. 人数を4・5人まで増やしたらどうか?
3. ルーム接続のテスト(もうひとりホストが必要←やれる人いるか?)

といったところかな?

一番の難題はこのアプリをみんなが使えるか?ってことだけどね。
それもあって、こんな記事を書いているわけ(笑)。

また、進展があったらご報告します。

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