オンラインでリアルタイムに合奏/合唱を楽しむ方法(SYNCROOMテスト:宅内×2人)
学生時代の音楽サークル仲間と「オンラインで一緒に唄いたいね」という話になりました。2013年頃に試した「NETDUETTO(ネットデュエット)」も環境のせいか、遅延が大きくて上手くいかなかったのは苦い記憶です。そこで、今回はその進化版とも言える「SYNCROOM(シンクルーム)」を試してみました。
この記事の要点
2013年の遅延ループ
「遅延」というのは、インターネット経由で音声をやり取りする時のタイムラグで、zoomで話すときに感じることがありますよね。あれです。
例えば、AさんとBさんが一緒に演奏するとして、Aさんの音がBさんに届くまでにタイムラグがあり、それを聞いてBさんが演奏するとして、その音がAさんに戻ってくるのに、またタイムラグが発生してしまいます。そのため、AさんとBさんの音のタイミングが合わない、どころか、遅れて聞こえてくるBさんの音を聞いてAさんが音を鳴らし、またそれを聞いてBさんが…という負のループが発生し、本来のテンポからどんどんずれていきます。そうなると、「お互いの音を聞かない方がいい」もしくは「自分の音を聞かない方がいい」というなんともおかしな本末転倒の状況になります。
2013年の「NETDUETTO(ネットデュエット)」はまさにそうで、2人の友人と別々に試したのですが、だめでした。「SYNCROOM」は、その後継ソフトとして2020年6月にリリースされたものなので、楽しみです。
ネット検索の結果
とりあえず、ネットで検索してみました。この記事によると、zoomとdiscordは遅延が大きくて使えず、SYNCROOMは最初だけ合ってたけど、段々ズレてきたとのこと(全員無線で接続)。
それで、この記事の中でSYNCROOMの成功事例として紹介されていた記事がこちら。
ここでは、5人がオンラインで合奏できています。そこで、とにかく試してみることにしました。
SYNCROOMのインストール
1. ヤマハのサイトからダウンロード・インストールする
公式サイトの動画が参考になります。
ダウンロードはこちらから↓
デスクトップ版として、Mac、Windows、モバイル版として、iOS、Androidが用意されています。Macの場合
1)圧縮ファイル(zip)を解凍して
2)SYNCROOM-JP-mac-1.1.0.dmgファイルができるのでダブルクリック
3)
こんな感じで開くので、SYNCROOM.pkgをダブルクリックしてインストールします。
ちなみにここで「回線チェッカー」を使ってインターネット回線のスピードを確認できます。我が家はこんな感じです。
2.起動してヤマハのアカウント登録
こちらも公式サイトから。
メールアドレス、もしくはSNSアカウントで登録しますが、いずれにせよ、メールが届いて、そのリンクをクリックして本登録となります。
公式マニュアル
・PC用のマニュアル
・モバイル用のマニュアル
・公式YouTube動画←わかりやすいのでおすすめ
とりあえず公式の「接続テストルーム」に入室
まずは、「ルームに入る」でルームに入ってみます。
自分の音声を3秒遅れで確認できます。オーディオプレーヤー機能や、メトロノーム機能も試せます。
なんとなく雰囲気がつかめたら、「ルーム一覧」で適当なルームに「仮入室」してみましょう。「鍵」のアイコンは入れません。しばらく聞いてみて、面白そうなら「ルームに入る」で本当に入室します。自分の音声がホストに届きます。親切な方なら、色々と使いかたを教えてくれるかもしれません。
親切そうな方のルームに入ってみた
「いや、親切そうな人ってわかるんかい!?」というツッコミもあるかと思います。私のカンでは、ルームの説明文の丁寧さや「初心者OK」「おしゃべり」などのタグがヒントになると思います。あと、仮入室して、他に参加者がいないかとか、演奏へののめり込み度なんかで判断しました。
私は、ボサノバやってる方のルームに入って、演奏の合間にお声がけして、SYNCROOMの使い方を教わってしまいました(ありがとうございました!)。
2人で会話した感じだと、非常に音声がクリアで遅延も少なくて、使えそうな予感がしました。教えていただいた設定は
がいいよ、とのことでした。また、海外だと遅延が気になるけど、近いところだとほとんど気にならない、とのことでした。ますます期待できそうです。
いよいよ自宅内でテスト(宅内・2人)
今触っているiMacをホストにして、Androidスマホで参加してみることにしました。
1. まずはスマホにアプリをダウンロード・インストール
2. iMacとは別のアカウントを作成
3. iMac側で「非公開」ルーム作成。リンクとパスワードをメールで送る。
4. iMac側の「オーディオプレーヤー」でカラオケを流す
5. スマホ側でメールのリンクを開き、パスワードを入力して参加。ちなみにスマホの回線スピードはこんな感じです。
6. PCを妻、スマホを私が使い、離れた場所で、イヤホンを付けてカラオケに合わせて唄う。
というテストをしました。
同じ家の中で非常に近い距離という条件下でしたが、自分の声も相手の声もカラオケもよく聞こえて、結構気持ちよく唄えました♪
以下、メモです。
1)非公開ルームはSYNCROOMから探せない
当たり前ですが、ルーム名を入れて検索しても出てきません。メールなどで招待する形になります。
2)スマホでBluetoothイヤホンにつなぐとブチブチ途切れる
これは私の環境だけかもしれませんが、ホストで再生しているカラオケの音が途切れまくっていました。Bluetoothイヤホンをやめて、普通に本体のスピーカーから出力したら驚くほど改善されました。有線のイヤホンもいいかもしれませんね。
3)スマホの音質は「帯域優先」「モノラル」にしましたが検討課題
音質は、参加者の中で一番低いところに合わせられてしまうらしいので、本当は「高音質」「ステレオ」にしたいところです。
4)ルームの参加者上限が5人なので「ルーム連結」の必要あり
人数が増えた時の音質や、ルーム連結した時の音質などは試行錯誤する必要がありそうです。
5)カラオケやメトロノーム機能がいいのかも
こういったガイドになるものをみんなで聞いて、それに合わせることによって、「お互いの音を待つ」負のループを回避できそうです。
結論「SYNCROOMは使えそう」
簡単に試してみた感じですが、使えそうな予感がします。
今後の検討課題は
1. 離れた場所の人と繋いでみてどうか?
2. 人数を4・5人まで増やしたらどうか?
3. ルーム接続のテスト(もうひとりホストが必要←やれる人いるか?)
といったところかな?
一番の難題はこのアプリをみんなが使えるか?ってことだけどね。
それもあって、こんな記事を書いているわけ(笑)。
また、進展があったらご報告します。