ヤンキー漫画でよくある風景に遭遇して気づいたこと

先ほど私は人とぶつかった。
ぶつかったというか突進された。


ことの成り行きはこんな感じ。
私が家の近所の歩道を歩いていたら
向こうから今時の女子が歩いてきた。


えらい真ん中歩いてるな〜とおもいつつ私も進んでいった。
その歩道は割と狭く人がやっとすれ違えるくらいの狭さで
自転車が通る場合は、人が一旦横に避けなければ
そのスペースはない感じ。


しかも道路側には背の高い植木がびっしりと植えられていて
車道と歩道がしっかり分けられている面から見ると
安全な歩道とも言える。
狭いということを除いて。


そんなに狭いのにずかずかと真ん中を
全く避ける素振りもなく歩いてくる女子。
スマホは手に持っては、いるけど
顔は前を向いてるので、こちらからも人が来ていることも
きっと見えていると思われるが…



そうこうしてたら
私をおじさんが自転車で抜いて行った。


どうなるんだろう?とおもっていたら
おじさんはその女の子に
ちゃんとぶつかった。
そしてよろめきながら前に進んでいった。


ぶつかるんだ!避けないんだ!
と思っていたら
私もその後しっかり突進された。


気持ち的には避けようとしたけど
植木があったのでそこまでしっかり避けることができず
しっかりぶつかったのだった。


肩と脇腹はじんじんしていたし
きっと女子もこんだけ当たったんだから
君も痛かろう。


通り過ぎて私は怒りが湧いてくるかと思ったが
予想外の感情が込み上げてきた。


ヤンキー漫画だったら
瞬間に喧嘩が始まってしまうような
この状況。


私は女子が気の毒に思えてならなかった。


見ず知らずの人に
突進したくなるような
イライラが人生にあるんだな。


人を傷つけたくなるくらい
自分の人生が辛くて悲しくて、
やりきれないんだ。


人を慮ったり、気遣ったりする余裕がないくらい
人生が行き詰まっているんだと思ったら
もう私は気の毒にしか思えなかった。


社会性もなく、人を思いやる気持ちも持てず
未来予測もできない視野の狭さ。


可哀想なことこの上ない。


大抵文句ばかり言う人や
殺気に塗れている人は
不満や怒りでいっぱいで
人生が極めて辛くて面白くないことが多い。


人生に余裕があり、自分が幸せだと
他人にも優しくしたくなる。


そんなもんだ。


おじさんに突進し
私に突進してきたその女子に
そっと祈りを捧げた。


突進しなくてもいいくらい
女子の人生が豊かになりますように。


肩と脇腹はじんじんしてるけど
私は女子をそっと赦した。



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