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バレンタインなのすっかり忘れてた

中学3年生の時に、初めてチョコを渡そうと思った人がいた。


私は同級生よりも
ずっと見た目が幼くて
あんまり異性の対象としてみられなかったのだけど
野球部の彼は、普通に女の子として
扱ってくれた。

異性として意識したのは
野球部の彼が多分初めてかもしれない。

その彼にチョコを渡してみようと思った。


その年はタイミングが悪くて
バレンタインが土曜日。


日曜日に友達とチョコレートケーキを焼いて
可愛くラッピングをしたけど
渡すのが休み明けになってしまうなぁとおもいつつ
準備だけはしっかりと済ませた。


放課後に協力してくれたお友達が
渡り廊下に野球部の君を連れてきてくれる
っていうので私はソワソワしながら待ってたのだけど



現れた野球部の君は
「せしぼんちゃんだったんか〜」と
ちょっとだけ照れた感じになっていた。



がっかりした感じは
全く伝わってこなかったのが
救いだった。


友達が野球部の君に
今日あんたにチョコを渡したがってる子がいるから
放課後あけといてね!!と
すごく念を押していたらしく
野球部の君はそれが誰なのか
気になって気になって仕方がなかったみたいだった。


で、私だったことが発覚し
一応ありがたく受け取ってくれたけど
それ以上のことも何もなかった。


どうにかなりたかったわけじゃないし
ただ、本当に陰キャで多くの女子から
嫌われてたし
男子からは女子扱いはされないし
そんな私が野球部の君を見かけるだけで
嬉しくなったのが
ただ本当になんていうか
唯一カラーになってた部分だった。


あれから一度も会ってないけど
あのチョコケーキ
カビ生えてなかっただろうか・・・


バレンタインになると
いつも思い出す。















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