大切なものは無くしたくないものか―前―

飽き性なもので、ひとつの物を好きになったら短期間でとことんハマって飽きて辞めるを繰り返す。

ハマり具合がとんでもないもので、同じ曲だけを2週間くらい（盛ったかも）永遠ループして聴き、ある日突然飽きを迎える。

そんな私が珍しく1年以上ハマり続けた推しがいた。

ライブに行ってはこのときを一瞬たりとも見逃さずに覚えておこうと思い、ブログを読んでは心に留めておこうとクスショを撮り発した言葉1字1句をメモに書き綴った。

全部が大切でお金も惜しみなく使った。

推しが提供してくれるその空間、その時間にお金を使う感覚だった。

グッズも集めた。

全部思い出の詰まった宝物だった。

熱が冷めた。

夢から覚めた。

私が今するべき事はこれじゃない。

お金を使うべきはここじゃない。

あの時はあの時で幸せだった、でも今は違う。

推し活を辞めると決めた。