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“希望”であり、“友”でもある夢の姿 『夢を読む』 #272

1月にトイレのリフォームをしたのですが、中だけでなく家の外にある下水管の工事も追加で行うことになりました。下水管が陥没してしまったからです。古い家なので、しょうがないんですが。

事態が発覚する直前、昼寝をしていておかしな夢を見たんです。

この②番です。「トイレが詰まった夢を見て飛び起きる」が現実に起きたわけです。実際には、詰まる前に様子がおかしいと気づいて業者さんを呼べたので、大惨事にはならずにすみました。

フロイトやユングの夢判断はもちろん、古くから夢占いも多く行われていましたが、「夢は何かを意味している」は、本当なんでしょうか?

かなり冷や汗ものの経験をしたのは、このトイレ事件だけではありません。そのせいか、わたしは「夢にはメッセージがある」と信じるようになりました。

数多く出版されている夢占いの本の中でも、少しタイプが違うのが石井ゆかりさんの『夢を読む』です。これは夢そのものではなく、夢に登場したシンボルの意味するものを解き明かした本なんです。

西洋絵画を読み解くには、描かれたものの「象徴」と「寓意」の理解が必要といわれています。

たとえば鳩。

パッと思い浮かぶのは「平和の象徴」ですが、寓意としては「淫欲」や「純潔」なのだそう。正反対やん。大母神の聖鳥で生殖や豊穣の象徴だからですかね。

石井さんの本ではこんな風に書かれています。

平和
愛 幸運
非暴力
善良さ 純朴さ
メッセンジャー
愛欲
魂を運ぶもの
徳の高さ

さまざまな概念を表しているのは、それだけ身近な存在だからなのかも。そしてこうした象徴の中から、おそらく人は「自分の気持ちに合うもの」を読み取るのでしょう。

本を読んでいて夢を思い出すこともあります。

だからその日見た夢について調べるのでもいいのですが、ビブリオマンシー(書物占い)のようにパッと開いたページの象徴を読んで楽しむこともできます。どちらかというと、そっちの方がおすすめ。

「夢」は「希望」であり、「友」であり、さらに、目覚めているときも私たちの心をゆたかに解放し遊ばせてくれる「ファンタジー」でもありうるのではないか。

わたしは朝起きたときに、ハッキリと夢を覚えていることがあまりない方です。なのでよけいに、トイレの夢のように危機を知らせてくれる夢は便利だなーと感じております。でも、正夢とか予知夢と呼ばれる現象は、みた夢が現実を引き寄せてしまうという、可能性の中にあるのかもしれない。

わたしにとって「夢」は、「希望」であり、「友」であり、「メッセンジャー」でもある。

トイレの夢が「ファンタジー」ならよかったのにと、何度も思ったのでした。



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