見出し画像

世間知らずの優等生がはじける瞬間がサイコー! 映画「ブックスマート」 #434

「女の友情はうすくてもろい」

女性は同性に対して評価が厳しい傾向にあるという研究もあるそうで、「一生のともだち!」なんて言葉はペラッペラに軽いのかもしれません。じゃあ友だちをつくるなんてムダなのかというと、そんなことはないですよね。

友だちと過ごした時間。一緒にバカやって笑った思い出。

これらは貴重な財産になるのだと思います。

卒業を間近に控えた女子高生のエイミーとモリーは、一所懸命お勉強した記憶はあっても、バカをやったことがない。卒業前夜に生まれて初めて羽目をはずしたふたりの大冒険の映画が「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」です。

<あらすじ>
高校卒業を目前にしたエイミーと親友モリーは成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、遊んでばかりいたはずの同級生もハイレベルな進路を歩むことを知り、自信を失ってしまう。勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、卒業パーティへ繰り出すことを決意する2人だったが……。

見るからに「学級委員長」で規則ゴリゴリなモリーと、同性愛者であることをカムアウトしているエイミー。気の合うふたりではありますが、突如気がついてしまったんですよね。「高校生活を楽しんでいなかった」ということに。そして、ふたりきりの世界に閉じこもっていたことに。

タイトルの「book smart」とは、「学識がある、高い教育を受けている」タイプの賢者という意味だそう。試験に合格したり、有名大学を卒業することでスマートと見なされる人なんですが、実践に乏しい。何でも習った通り(bookにある通り)にやろうとするからです。

恋、進学、将来、親との関係など、10代の悩みが圧縮されてしまうタイミングで、ふたりは冒険に繰り出すことにするのですが。なによりよかったこと。

生まれ変わって美しくなろうとしないこと!

「好きな人のために」「大学デビューのために」なんていう、他人の目を気にした冒険ではなく、彼女たち自身のための行動なんです。

勇気がなくて踏み出せなかったことも、友だちと一緒なら心強い。もしもの時は一緒に笑ってくれるから。

「女の友情はうすくてもろい」なんて言葉を吹っ飛ばすような絆が、ちょっとうらやましい。わたしの高校時代にはこんな明るい思い出はないけれど、いま周囲にいる友人、そしていまという時間をもっと大切にしたいなと感じました。

爆笑コメディについてもっと書きたかったけれど、けんしょう炎がマジでヤバいくらいに悪化しているので、今日はこの辺で!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?