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入院した母の部屋掃除🧹

 明日は「田植え」という日、弟からの電話📞で、
「今朝、母親が入院した。」
と連絡がありました。腸炎のようです。以前から便通が悪いと聞いていました。10年ほど前にも、大腸の手術をしています。おそらく同じ症状だと思われます。

1、田植えの帰省

 ゴールデンウィークは毎年、実家に帰省し田植えを、秋には稲刈りの手伝いをしてきました。子どもたちが中高生の頃にはトラクター🚜やコンバインに乗せてもらいました。収穫したお米をいただくのですから、しっかり働く必要があります。
 近年はコロナ禍のため、弟から
「年寄りが感染したら大変なので、来なくていいよ。」
と言われ、行きませんでした。しかし今年は、規制なしのゴールデンウィークです。快晴の日に3年ぶりの田植えが始まりました。

と書いていますが、私は何もしていません。もう、子どもの頃から今までたくさんの農作業をやらされてきました😢
「もう解放されたい。」
と思っています。田植えに行かずに、母の入院手続きや実家の🧤掃除🧼を担当する事にしました。

2、母親の入院

 弟から頼まれていた買い物に行くと、スーパーは閑散としていました。国道はレジャーに向かう車🚙やバイク🏍で渋滞していました。
 人の少ない売り場で、メモ📝を握って、肌着や靴下🧦タオルスリッパなどを選びました。
「母は、この色が好きだったなぁ。」
明るい色の商品をレジへ持って行きました。店員さんに
「このまま病院に持って行くので、はさみをお借りできますか。」
と、この場で値札を外して良いか尋ねました。快く了承してくださいました。手伝ってもらった上に、包装していた袋や厚紙についても
「大丈夫です。こちらで処分します。」
とおっしゃいました。ありがたいです。


 病院の駐車場に着くと、あちこちにあった複数の入り口が、コロナの感染が広がる中、閉鎖されていました。車の中で、先ほど購入した肌着やタオルなどに、油性のペンで記名しました。記名しながら、
「私の肌着も同じ場所に、平仮名で書いてあったな。」
と、子どもの頃の私の肌着に◯◯と書いてあった母の字を思い出しました。

 記入済みの書類と、肌着やタオルの紙袋🛍を持って休日受付へ入りました。面会はできないと分かっていました。看護師さんに、着替えの他に携帯📱と充電器があることと、認知症のため無くしてしまうかもしれないことを了承してもらい、
「お世話になります。よろしくお願いします。」
と伝えて戻りました。

 病院から誰もいない実家に戻ると、玄関の下駄箱の上にチューリップ🌷を中心にした草花💐が乾山に生けてありました。母らしい素朴な生け花が迎えてくれました。

ロイヤルサンセットは母の好きな色のバラ

3、実家の掃除

 今日は掃除をすると決めていたので、最初から気合いを入れていました。まずはトイレ🚽です。ゴシゴシ擦るときれいになりました。次はお風呂🛁の浴槽です。案外きれいで早く終わりました。

 しかし、脱衣所は床板が浮いており、予想以上にホコリが溜まっていました。掃除機のスイッチを強に切り替え、1cm位の厚みのあるホコリを、どんどん吸い込みました。掃除機のゴミ袋がパンクしそうな量のホコリを取ることができました。

 そして、最後はキッチンの食品庫と冷蔵庫に取り掛かりました。ぎっしり入っていた冷蔵庫の物をすべて取り出して庫内を拭きました。封を切ったパン粉がいくつも出て来ました。冷凍庫で変色している牛肉。賞味期限切れの焼肉のタレ、マヨネーズ、ケチャップ、ポン酢、ドレッシングなどの調味料。🫘あずき、フルーツ🍊などの缶詰め🥫食品を処分すると、庫内はスッキリし、どこに何が在るのか一目で分かるようになりました。

 2階の母の部屋に行くと、異臭がします。どこが臭うか分かりませんが異臭です。窓🪟を開けて、臭いの元を探します。分かりました。気分が悪くて、ゴミ箱に嘔吐したのですが、あちこちにこぼれていました。息を止めて洗いました。布団、枕、敷物、こたつ布団、カーペットなど汚れたものを順に洗濯しました。
「つらかっただろうなぁ。」
という気持ちで掃除や洗濯を始めたのですが、疲れからかだんだん気持ちが苛立ってきました。怒り💢と哀しみ💧とが入り混じった感情です。

 物が溢れているこの部屋の様子は、ずっと掃除をしていないゴミ屋敷の手前です。母の部屋に、ショックと恐れを感じました。
「私も母のようになったらどうしよう。」
という不安感です。

 母は、モノを捨てる事ができないタイプの人です。加齢とともに、取捨選択の判断が出来なくなったらようです。



4、認知症とセルフネグレクト


 母親のように、認知症により片付けや掃除ができない高齢者は多いのではないかと思います。また、物を大切にするように躾けられてきた世代の人は簡単に物を捨ててはいけないと思っているのでしょう。空き箱や包装紙を残す人です。母の代わりに不要な物を処分しました。


 今回のように、私が母親の部屋を掃除しなかったら、吐瀉物があることに気づかないままでした。母が退院してきた時のことを考えると、掃除と整理整頓をしておいて良かったと思いました。体力の落ちている母には、布団干しやカーペット干しなどはできないでしょうから。母は、病気で入院するたびに、体力や気力が低下するように感じます。



 高齢者の住居が、ゴミ屋敷になりやすい原因の一つが 
セルフネグレクト
だと言われています。気力や体力認知機能が衰えると、自分がいつも通りの生活を送るための行為をしなくなってしまうようです。

セルフネグレクトになる背景として
1、頼れる人がいない
2、身体機能が低下している
3、認知症である
4、精神的に大きなダメージを受けた
5、経済的に生活が厳しい
などがあります。

 気力や体力の低下で、掃除や洗濯、ゴミ出し、食事、入浴、排泄など普段の生活に必要なことをせず放置していると、孤独死を招いてしまう危険性が高まります。

 セルフネグレクトを予防するためにも、地域社会とのつながり、仕事や家庭での役割、地域社会のサポートが重要になってきます。

 休日には、実家へ向かい母親の様子を見ています。どのように生きていき、どのように死んでゆくのでしょうか。私は、母の認知機能がどこまで低下したら母でなくなると思うのでしょう。私を分からなくなったら、母ではないと感じるのでしょうか。

自分の姿を母👵に重ねて、向き合いたいと思います☺️


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