キツネとタヌキ

私が小学校低学年の頃実際に経験した話。

母は時々、どこか遠くに行きたくなる人だった。母が、突然1泊2日の温泉旅行に行くと言い出した。私と妹はその当時乗っていたグリーンの軽自動車に乗った。後部座ではなく後ろの荷物を置くスペースに毛布を敷いて乗った。さながら秘密基地のようだった。
車を走らせていくうちに、どんどん夜は更けていった。温泉宿は山のまた山と言ったところで、途中軽自動車で行けるのかと言うぐらいの坂道続きだった。
到着した頃は、私と妹はクタクタになっていた。

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