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ベストセラー「反日種族主義」を要約してみた 後編

 前編に引き続き、後編では第11章から第22章を見ていきます。

11 白頭山神話の内幕


 頂上にカルデラ湖を持つ白頭山は大変神秘的ですが、民族の山になったのは20世紀に入ってからでした。

 朝鮮王朝時代から一部の学者はその神秘性に魅了され、書物に著したりしていましたが、文盲だった一般民衆には知れ渡っていませんでした。一般民衆も含めて民族の山という位置づけが定着してきたのは日本統治下のことです。日本に侵略された屈辱と白頭山の神秘性が重なり合い、白頭山の美しさのように朝鮮民族もいずれ再興するといった感覚が定着し、独立後もそのまま南北共に崇め続けているのです。そして北朝鮮はそれに便乗して、2代目の金正日は白頭山の山小屋で誕生したという神話をでっちあげ(本当は旧ソ連ハバロフスクで誕生)、崇拝の対象としたのです。

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