総合型フィットネスクラブDXへの5STEP


SPORTEC名古屋の「フィットネス事業者が目指すデジタルトランスフォーメーションーアフターデジタル時代のフィットネスサービス」に登壇させていただきました。

【講演内容】
デジタル化が進み、フィットネス・ウェルネス領域のサービス事業者も、その多くがIoT、AI、ビッグデータ、ロボティクスなどデジタルテクノロジーを活用したサービスを積極的に採り入れ、ユーザーがフィットネス・ウェルネスの活動に継続して取り組み、成果を出しやすいようにするための工夫を始めてきている。「アフターデジタル」「バリュージャーニー」「デフレーミング」「カスタマーサクセス」「カスタマ―エフォートレス」などといった概念が叫ばれるなか、サービス事業者はこれからどのようにデジタルトランスフォーメーションを実現していけばよいのか?キーになるポイントについて議論し、この語のDXへの取り組みのヒントを得たい。


前提条件

・人口減少により地域のサービス業を担う人の供給が需要を下回り、業界で線引することが現実的ではなくなる
・顧客接点を持つ事業者が金融事業を始められる技術基盤ができる(組み込み型金融)
・APIの発達により業界を超えたシステム連携が容易になる
・ニーズの多様化により総合型フィットネスクラブが会員ビジネスだけに頼るのは難しくなる

2030年のフィットネス業界像

・A:医療、介護、フィットネスの垣根がなくなる
・B:顧客接点を持つ事業者が様々な機能を提供する。フィットネスクラブは銀行機能を提供している。

DXまでの5STEP

上述のAに絞った話。Bに関しては、BaaS(Banking as a service)の普及とともにフィットネス事業者が強く推進する必要もなく自然と実現されている世界かもしれません。

Bに関しては、フィットネスクラブが地域のヘルスケアプラットフォームに変わる戦略として積極的に推進していく必要があるではないか。

STEP1:管理部門のデジタル化。いわゆる紙のデジタル化
人事、労務、経理、店舗事務作業などを中心に。この領域は中小企業でもパッケージで入れられるベスト解が存在。システム選定を間違わなければ、可能ではないか。

STEP2:顧客のUXを最適化する手段としてのデジタル化
Web直接入会、事前オンライン決済、予約サービスのアプリ化、ライブ配信など。
自社システムの場合は開発難易度がそこそこ高く、外部システムを入れているとそのベンダーが対応しないと一生実現できないなどがリスク。UX視点で作り込めるかが論点。

STEP3:自社供給のデジタル化(見える化)
施設のIoTによる、空いているマシーンの可視化、混雑状況がリアルタイムで分かるように。またトレーナーの稼働状況もリアルタイムで分かるように(これはトレーナーマネジメントSaaSなどが今後出てきそう。そこがハブとなってフィットネス系管理システムとAPI連携している世界観)

---以下トランスフォーメーション---

STEP4:予約APIを外部へ提供し、マルチチャネル時代に対応
STEP1~3で自社内をデジタル化に成功したあとは、それを外部からアクセスできる環境に変えていく。GoogleMaps,O2Oサービス,LINE,SNSアプリなど多様な媒体から容易にアクセスできるようになり、自社会員以外にも自社リソースを容易に利用できるようになる。会員ビジネス以外の収益を厚くする技術的基盤の整備フェーズ。LINE連携などはすでに実現しているところも多い。自社で開発していない場合は、このような連携に積極的なシステムを見極められるかが重要になってくる。

STEP5:異業界での供給情報のAPI連携->地域健康PFへ
ある総合型フィットネスクラブに入会すると、そこが提携している病院、企業の空きスペース、近隣ヨガ・ピラティスなど専門スタジオの空き状況、介護施設がリアルタイムで空いているのがわかり、アプリから1~2タップで予約ができるようになる。トレーナーや栄養管理士などとのマッチングも容易に。もちろん決済などはすべてSTEP2で非対面が実現している。フィットネスクラブの受講履歴や過去の身体データなど、そのままシームレスに使える。
各業界の基幹システム同士がAPI連携されていることが前提。ここでもやはり自前でシステムを有していない企業は、このような志向のある企業を選定しおくことが大切になってくるのでは?

終わりに

雑なメモになってしまいましたが、もう少し練ってうまく言語化、図示化したいと思います。壁打ちしていただける方、コメント/FBからの連絡お待ちしています。

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