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低すぎた覚悟のハードル

時間は午前2時。
夕飯後の軽い雑談から入った
起業に向けての相談は
すでに5時間を超えている。

すでに頭の中はパンパンで
もう何も考えられない状況。
それでも息子は言ってくる。
「で、結局、お母さんは
   何がしたいわけ?」
「は?ママを笑顔にするサポート?」
「一体、どんな笑顔?」
「え?優しい笑顔?」
「ぼんやりしてるな!!」
「どんな優しい笑顔なの?
 ふんわり包み込むようなとか、
 春のひざしのようなとか
 イメージがわくような笑顔の表現で!!」
「本当に表現力がないよね、お母さん…。」
「そんなキャッチフレーズで相手の
 心に響くわけないじゃん。。。」
ここで息子は諦め顔。

真夜中を過ぎているのに
どんどん加速していくスピード。
「で、どうやったらママは
 お母さんの思う笑顔になるの??
「笑顔になった先にママはどうなるの?」
矢継ぎ早に息子から繰り出される質問に
身も心も疲れ果て
最後はほぼ涙声で
「お母さんの考えが甘かったです。
 次の帰省までに、もっと考えておきます。
 だから、今日は許して。」
そうお願いしてようやく就寝…。

起業して超多忙になる前
息子が東京から
関西の実家に帰省する度に
繰り返されたやり取りでした。
その頃の自分は家庭科の仕事で
忙しくしている中で
「何かの形でママの
サポートをしたい!」
という「自分のしたい事」の
イメージはあったのだけど
うまく形にならないまま
焦っていました。

だから当時HP作成と
そのコンサルの仕事をしていた
息子にお願いして
コンサルを受けては挫折…。
その時々で一応、
超ぼんやりとした
「やっていこうと思う事」
の形は出来て
息子からスプレッドシートが共有され
(当時はエクセルとの違いすら
 分からなかった)
予実管理表に数字が書き込まれ
To do listで起業に向けてやる内容が
可視化された内容も
違う資料で共有され
ものすごくプレッシャーを
感じたものです。

結局、
・家庭科の仕事が忙しい
・そんなに焦らなくても
 退職してからやればいい
・何とかなるだろうから後回しでいいか
そんな気持ちで何一つ取り組まず
そのままにしておいた結果、
「俺のクライアントの中で
お母さんは最悪のクライアント!
もう、面倒見切れない!!」
と大激怒され
それからは怖くて息子とは
この話は一切できなくなりました…。

実際に退職して
どうなったかと言えば
あまりある時間の中で
頭でアレコレ考え
何度も何度も肩書を考え直しては
Facebookを含め
各種SNSのプロフィールを書き変え
とりあえず発信は続けていたものの
発信する内容や活動もちぐはぐで
時たま誰かに何かを頼まれると
一生懸命無償でやる日々が続きました。
今思うと【覚悟】のハードルが
低すぎたのだと思います。

組織の中で働いていて
限界が見えて来たり
自分の可能性を個人事業という形で
試してみたくなった時
とても大きな課題を見つけてしまい
何とかしなければと思った時
「何かをしたい」
と思う事が始まりだとは思うけれど
それを磨き込んで行くプロセスには
苦悩の壁というか
それなりのしんどいハードルを越える
【覚悟】は必要なのだろうと思います。

実際に退職して
SNSで活動を知っていただこうと
FBはもちろん、インスタに
YouTube動画やnote、twitter
に記事を投稿し続け
プロフィールのデザインや
サムネイルやバナー等のデザインを
canvaで作り発信を続けて来て
時間や労力をつぎ込んだけど
「誰のために何をする?」
という本当に必要な事を考え抜いて
自分に落とし込む事を
していなかったために
自分の活動は実を結ばず
結果(利益)を出せないままでした。

今一人では絶対実現しなかった
「みらい家庭科ラボ」という
家庭科の先生のためのコミュニティを
パートナーの
もう1人の先生と立ち上げて、
これまでの自分の経験を活かし
学校以外の場で個人で
活動をし始めました。

アラカンの私の失敗経験が
少しでも家庭科の先生方の
お役に立てれば幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

「みらい家庭科ラボ」の活動の
詳細については
こちらからご覧いただけます。

〈終わり〉