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「人生を変える⚪️⚪️」で本当に人生は変わるのか?

手帳、読書、ライティング、コーチング、全て受講した”人生を変える⚪️⚪️講座“の数々。

「今の自分を変えたい! 人生が激変するに違いない! 」そんなすがるような気持ちで受けた講座ばかり。お金と時間と気を遣い、多分、受講生としては100点満点だった。だって、 どの講座も優等生の自分をほめてもらえるのを生きがいにしていたから。

じゃあ、本当に人生は変わったのか?

毎日生活していれば何かが起こり、マイナーチェンジは確実にあった。

でも、「受講が”人生の区切り”となり、暮らしも環境も思い描いていた通りに急変したの? 」と言われると、全く実感がない。

だったら、「これまで受けて来た講座は全く無駄だった? 」と言われると、それは違う気がする。手に入れた資格は多数。仕事に取り入れた事もある。

ただ、受講のタイミングとモチベーションの維持、一緒にやっていく仲間、何より自分自身の”人生を変える勇気と覚悟”がなければ何も変わらない、と心底気づくまで10年の長い時間がかかった。

何となく過ごす毎日。つつがなく暮らす日々。そんな時間を愛おしむ生き方も素晴らしい。だけど、それは一部の恵まれた人の生き方のように感じる。

「人生は死ぬまで闘い!」私の感覚はこういう感じ。もの事を悲観的に考えてしまうクセのある自分のような人間にとって今の社会は怖いものだらけ。

詐欺に炎上、なりすまし…。どこに社会の落とし穴が待ち受けているか分からない。家族だって信用出来ない。自分が本当はどんな目で見られているかも分からない…。ここまで人間不信になってしまったのは、身の回りで想像もしなかった事がいろいろ起きたから…。

「ひょっとして、私のせい?」数々のうまく行かない出来事の原因は、自分自身の考え方や生き方や人との接し方かもしれないと気づき、とりあえず、コーチング講座を受けたのが自己啓発受講ループの最初。体験講座さえ受講せず、いきなり数十万のコースの受講を決意した。今考えると無謀というしかない。

他の人だったら、どうするのだろうか?こんな自暴自棄な行為には走らないのだろうか? その頃、決して裕福だった訳ではなく、何かとんでもない無茶な事をして自分を変えたかったのかもしれない。

「あなたもコーチとして独立出来る!」当時は、とにかく経済的に自立したくて、「これは自己投資。ムダ遣いではない」と自分に何度も言い聞かせて入金した事を思い出す。

自分を納得させるために、”私は、あり得ないような人生の苦労をしたのだから、人の痛みや悩みに寄り添う仕事で心がしんどい人を前向きになるように伴走するなんてピッタリの仕事だ”と思い込もうとしていた。

でも、講座を受けている間に気が付く。本当にコーチングで食べていける人は、ほんの一握りなんだと。そして、直ぐに自分の考えを押し付けてしまう自分のような人間ほど、コーチングに不向きな人間はいないと痛感する事になる。

「そうか、こんな生き方をする人もいるんだ!」「こんな風に生きていいんだ!」失望の中、その頃の私にとって一筋の光となったのは、自分で講座を開き、自営でお金を回している先生方。

自分の職場である学校の雇われた先生とは違う講師の方々。ブランディングして、キラキラと人を引き付けるその話し方や所作、特徴のある講座の運び方に強烈に憧れた。その人達は私にとって”向こう側の人”。受講者の1人である”こちら側の人間”とは一線を画す。

「いつかは、絶対自分で何かを始めるから!」 新しい講座を受けるたび、周りの人に言い続け、早10年。ようやく、夢から覚める時が来た。いつかを待ち続けて、新しい講座を受けまくる”夢見る夢子”は現実と向き合う事になる。

周囲は公務員や教師などの安定した正規の仕事に就いている人が多く、定年後も安泰。家族仲も良く、お子さん達も社会に出て活躍している。

私は、しがない非常勤講師。体調を壊せば、あっという間に職を失う。独立した子供達は自営業。借金を抱えている子もいる。家庭はバラバラな感じ。その中で”自分の事は自分で面倒みる”しかない現実に気づかされる。

「あちら側の人間になる!」ようやく独立に向けての決意が出来た年末。父の最期に誓った。「私は、来年こそ人生を変える!」

”人生が変わる”というフレーズは、ものすごく魅力的。バラ色の未来を夢見させてくれる。日々の暮しが可能性に満ちて、充実した気持ちを味わえる。それこそが、”人生が変わった証”なのかもしれない。

あなたは、どんな人生の変わり方を望むのだろう? 何か行動を起こす事は、たとえお金がかかり、思った程の成果を得られなかったとしても、確実に未来にタネを撒く。それだけでも価値のある事かもしれない。

さあ、令和2年の始まり。ここから2月の初旬までは、地道に自分の決めた事をやっていき、基盤づくりをするのに最適らしい。

”あちら側”や”こちら側”に人を線引きをしていた時期は、自分をおとしめる事で自分が傷つく事から逃げていたのかもしれない。どの人も、それぞれに”変えて行きたい未来”があり、自分なりのイメージと小さな行動で人生は確実に変わっていく。その後押しや加速をうながしてくれるのが講座やセミナーなのだろうと今は思う。

今年が皆様にとって素敵な飛躍の年となります事を心からお祈りしています。長文をお読みいただきありがとうございました。《終わり》