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2024/4月

ウッ……もう四月終わり!?早すぎる……もっと勉強しないと……

こんにちは。定期報告の時間です。

はや~!とは言ったものの、今月は結構いろんなことをやった。ロースクール時代の友人と定期的に試験の出題趣旨と採点実感*を読むゼミを組んで対策を検討し始めたり、いつも使ってる基本書をもう一度一から読み直してみたり、去年作ったカードをしっかり目に暗記する時間を取り入れてみたり……要するにこれまでやってきたことを更に強化しようとしている。

事務処理能力

今年は週1で通った予備校の先生がいわゆる自他ともに認める「脳筋」タイプで、ぶっちゃけると自分には全く合わないなと最初は思っていたのだけど、今はその教えについてかなりしっくり来るようになった。

その教えとはつまり、「司法試験は事務処理能力を問う試験である」というものである。だから、とにかくスピードを上げて勢いとパワーで乗り切るのが肝要だ、というのだ。脳筋すぎるが。

でもまぁ確かに中日を挟んで4日間、試験時間だけでも合計19時間55分あり、しかもそれぞれの科目についてかなり込み入った事案(というか、通常は発生し得ないような法律上の論点だけがめちゃくちゃ盛られたいわゆる「教室事例」と言われるようなもの)の処理について、普通は到底時間内に書ききれない量の論述を求めるというのは、知識の試験としてはかなり異様である。

知識量だけを問いたいならもっと正誤問題を増やすだろうが、短答式の割合はせいぜい全体の15%にすぎない。そこに論文式という形で「事案の処理」という作業を行う能力とそのスピードを求めているのは、単に惰性で論述という形式を採用している以上の意味があると考えるのが自然だろう。

というわけで最近は「スピード」を意識している。事案処理のための速度をあげるためにはどうすればよいか?やはり、よく知っているものはほとんど反射のみで処理できるようになるべきではないか?などなど……まだまだ伸びしろはたくさんあると思う。

朝ドラ

朝ドラが面白い。最高傑作との呼び声もあるらしいが、納得の内容である。毎朝母と見ている。

あんまり私が褒めると『ゲット・アウト』のあの一家(「三期目があったら絶対オバマに投票したわ~!」みたいな)っぽくなりそうなので詳述はしないけど、洗練された脚本に、魅力的な人物がたくさん出てくるので、改めて語ることでもないのかなと思う。

全く文句がないわけではない。男性陣にややテンプレ過ぎる悪役が居るし、彼らが「味方」になったときの変化やキャラ付けがあからさますぎて「朝ドラだな~」という感は否めない。

しかし、悪しきマスキュラリティ思想が思いっきり前面に出てくるやつも、主人公らの努力の意義をハナから理解していない輩も、一応ゆるやかな「仲間」として包摂しているところは、朝ドラの予定調和的世界観がややプラスに働いている部分ではないかと思う。彼らが毎朝厳しい制裁や排除の対象とされていたら、見るのが辛かっただろう。

反差別作品としても丁寧に作られているが、法律ものとしてもまた非常に面白い。例えば夫婦別産制を規定する現行民法762条が戦前は極めて差別的な内容であったためこれを知って寅子が憤慨するところ(結婚すると突然女性が「無能力者」になるという規定で、至極もっともな怒りである)や、自由心証主義を定める現行民事訴訟法247条の旧法の言及など、法律学に少し覚えがあると一層面白いところがいっぱいある。

あとオープニングは映像も音楽もすごく良い。近い世代であるはずの私ですらあまり詳しくない米津玄師のあの曲を、母親がこの頃しきりに褒めている。両親は基本的に若者文化を平等に見下すタイプの老人なので、この反応はかなり驚いた。音楽とドラマ両方が素晴らしいからこそだろうと思う。

音楽

「2時間で答案を仕上げる」タイプの勉強(訓練?)をする際、基本的に音楽は邪魔になる。そのため、これに専念していた去年の試験直前期から今年の3月に至るまでほとんど新規開拓ができず、月に5枚でも新しい音楽を聞けば多い方だった。ここ最近は意識してインプットの時間を増やしているため、ここで少しずつ音楽を聞く機会が得られている。

といっても特に紹介したいアルバムがあるわけではない。今日なんかはずっとバッハを聞いていた。やっぱり変奏曲って面白い……

まぁそんな感じで5月もがんばります。

「前髪がかかってる」と法務省に言われて送り直したやつ
自覚がないだけで、
だいぶピーチ姫なのかもしれない


*司法試験の問題には模範解答がない。その代わり「こういうことについて書いてほしいな」という出題者たちの意図を文書にした「出題趣旨」と、「こんなふうに書いてほしかった(なのにあなたたちときたら……)」という採点者の感想をまとめた「採点実感」が法務省の名で発表される。どちらも受験生必読書だが、特に後者はこの国のトップに君臨する法曹エリートたちが優秀な頭脳をフル稼働させて「公文書の形式を守りながら読み手をとても嫌な気持ちにさせる」ことに心血を注いだ貴重なドキュメントとして読み応えがある。

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