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電車に揺られて。

本を読むのが1番捗るのは、電車の中だ。
がたんごとん、と身体が揺れる。
定期的にアナウンスが流れたり、人が忙しなく入れ替わったり、ときに満員でぎゅうぎゅう詰めになったりもする、それでも。

在来線でぼーっと宛先もなく電車に揺られ続ける旅をしてみたい。ずっと電車に乗っていたい。景色を見る間もなく前へ前へと走り続ける新快速はわたしには速すぎる。

ふと思えば、私の人生は電車に揺られている時間に近いのかもしれない。まあ、電車には終着があるのだけれど、私の場合はまだそこは未定だ。人間の執着なら死の一択だけど、なんか暗いしそれはやめとこうっと。
どこに向かってるのか、分からないけど前には進んでて、地に足つかない感覚が抜けない。

仕事でいろんな患者様と接して、やりがいもすごく感じるのに、何一つ将来の想像がつかなくて、目の前のことをこなす日々。差し迫る何かをやっつけてはまた走り出して、そんな感じだ。
最近孤独の底なしさに気が付いてからは、人が元来孤独に魘されているということばかり考える。声に出して寂しいと言わなくても、分かり合えない小さな感覚とか、どんなに昔からの親友で仲良くても、気を使う瞬間にはどうしても孤独を感じてしまう。
そりゃ血も繋がってなければ肉体は別だし、分かり合えることの方が難しい。みんなその細かいニュアンスに目を瞑ったり思いやりでカバーしたり、いろいろ模索して折り合いをつけている。
「初対面で誰とでも仲良くなれる人の、人への心の開かなさは異常」みたいなツイートを最近みて、ああこれは流石に同意せざるを得ないな、と思ってしまった。誰とでも仲良くなれるの裏にはちゃんと誰とでも仲良くなれないが潜んでる。


今日もまた何の解決も導き出さない文章を書いてしまった。まあ備忘録だしいっか。


悲しくも人間は孤独だ。


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