マガジンのカバー画像

安全保障の書評と評論

80
運営しているクリエイター

2018年9月の記事一覧

日本の安全保障を考え、いい加減な記事を切る#1 日本の外務省はトンチンカン?

私自身平和ボケだったのだが、最近安全保障に興味を持ち、日米中ぐらいの軍事力や地政学などを調べるうちに、日本には信頼できる安全保障の情報ソースがないことがわかってきた(もしもあるのであれば、教えて欲しい)。

そればかりではなく、国際関係や安全保障の議論をきちんとした知識と論理をベースにできる人がおらず、朝日などの左翼メディアはともかく、日経などの有名メディアにおいても、いい加減な記事が多いことが目

もっとみる

書評:『米中もし戦わば』(ピーター ナヴァロ)



(私が中古本を買うとkindle版が出るの法則がまた実現した)

この本も邦題が良く無い。原題に戻ると"Crouching Tiger-What China's Militarism Means for the world"であり、『伏せている虎ー中国の軍国主義は世界に何を意味するのか?』となる。伏せている虎は、google検索するとわかるが、今にも獲物に飛びかかろうと準備万端な虎である。

もっとみる

書評:『私の第七艦隊 』(日高義樹)



これはれっきとした安全保障の本なのだが、そんなことより、著者の日高義樹さんの武勇伝がひどすぎて、面白い。

日高さんは、東大空手部の出身でNHKに就職。出世コースの福岡支局に配属される。当時のデモか何かの報道で、賛成派と反対派の人数を列の長さで比べようと、双方デモが並ぶ列の隣の電信柱の数を数え、どっちが多いかを原稿に書いた。しかし、デスクが警察発表を鵜呑みにして多寡を逆に書き換えた。明らかに自

もっとみる