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元教授、30年前のボストンでメジャーリーグのファンに:定年退職80日目

前回の投稿で、私が米メジャーリーグ(MLB)のファンであることをお話ししました。私が幼少の頃は、MLB に関する情報はほとんどありませんでした。「戦前に沢村栄治投手が18歳でメジャーリーグ選抜チーム相手に好投した」という逸話を聞く程度でした。また日本のプロ野球チームが、シーズン終了後に来日した MLB のチームとエキシビションマッチを行っていましたが、日本のチームはあまり勝てず、大きな力の差を感じていました。


30年ほど前、MLB のレッドソックスに在籍していた「ロケット」という愛称で知られる「ロジャー・クレメンス」という投手のことを知りました。1試合で20奪三振を記録したピッチングに非常に興味を持ち、映像で見た浮き上がる速球に大変興奮し、いつかは見てみたいと思っていました。


幸運にも1993年に、私はアメリカで1年間研究する機会を得て、MLB を観戦するチャンスが訪れました。しかし、赴任先の大学がニューヨーク州の田舎町イサカにあったため、残念ながら、最初は MLB とは無縁の生活でした。

翌年になり、担当教授から長期休暇の許可がでて少しゆっくりバカンスを楽しむことになりました。教授がかつてカナダに滞在していたこともあり、アメリカ北東部からカナダ東部の旅行を勧められ(楽しかった旅行の詳細は、追々紹介いたします)、同僚からも故郷であるボストンの紹介をされたので、まずはボストンから旅をスタートしました。


ボストンといえば、MLB のレッドソックス、そしてフェンウェイ球場(タイトル写真、下写真:2018 年に撮影)です。そしてもちろん、ロジャー・クレメンスです。どうしても彼を球場で見たくて、奥様に頼み込み、彼が登板するまで毎晩球場に通うことにしました(もちろん、日中は彼女の希望通りボストン観光を楽しみましたw)。当時は予告先発を知らなかったため、連日通い、ようやく3日目に彼を見ることが叶いました。

フェンウェイ球場での一コマ(2018 年撮影)


残念ながら、その時のクレメンスは数年前から調子を落としており、持ち前の快速球はあまり見られず変化球主体でした。それでも、マウンドで見せるカリスマ的な存在感と風格に圧倒されました。


そして、さらに楽しんだのはフェンウェイ球場の雰囲気でした。「グリーンモンスター」と呼ばれるレフト側の巨大な緑のフェンス(下写真)で有名なこの球場は、アメリカ最古の MLB 専用球場としての伝統と独特の雰囲気が漂っていました。面白いことに、球場でポップコーンを注文すると(わざと遠くから注文します)、売り子のおじさんが袋に入ったポップコーンをコントロールよく投げてくれ、観客は拍手喝采! お金を払うときも周りの人が手渡しでリレー、お釣りがあるとまた逆方向に戻っていくのです。そんなことを皆が楽しんでいる様子が印象的でした。名物のホットドックも、シンプルでしたが、格別の美味しさだったことを覚えています(下写真)。

「グリーンモンスター」と呼ばれる巨大な緑のフェンス(2018 年撮影)
ホットドックを求めて並ぶ(2018 年撮影)


これが私の MLB 観戦のスタートでした。その後も訪米するたびに、球場がある都市ではなるべく球場に足を運びました。正確に数えたことはありませんが、これまで 10 試合ほど観戦したでしょうか。5年ほど前には、今ほどは有名でなかった大谷選手の試合も2試合観戦することができました。


今日はボストンの昔話だけで終わってしまいました。続きはまた、ご紹介させていただきます。


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