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2年記念日。

「29日友達が来るから、泊めていい?」
「その日、会えなくてごめん。」

彼が言いづらそうに相談してきた。

平日だし、別に事前に約束してた訳じゃないのに、どうしてこんなに申し訳なさそうなんだろう?

「もちろん!楽しんでね!!」

快く承諾したわたしに、彼は続けた

「2年記念日なのにごめん…」

忘れていた!!!(笑)

そうか、9/29は記念日だった。
忘れたことに一番びっくりしたのは自分だった。

わたしは元々、半年記念日や1年記念日を
ちゃんとお祝いするタイプの人間だった。

記念日の1ヶ月前からそわそわし、
去年は1年記念に2人のアルバムを
プレゼントした程だった。

これだけ聞くと、
この1年で冷めたのか?と思われるかもしれない。
実際のところは、その逆である。

今日だって、彼のことが大好きで、
これからもずっと一緒にいられたらいいなと思う。
去年までと違うところは、
彼に依存しなくなったことだ。

以前のわたしは
仕事終わりに日付が変わる頃であろうとも
彼に「会いたい」と言われれば、
自転車を漕いで向かったし、
LINEを送る送らないで小一時間は悩み、
自分ばかりが連絡のきっかけを作る日が続けば、
翌日からはあえて返事を遅らせたりもした。

書いていて思うが、
本当に面倒臭い女だった。
彼の気を引こうと必死に泣き喚いた喧嘩は
いつもわたしの過呼吸で幕を閉じた。

そんなわたしが、同じ相手と
今はこんなにも気楽に(もちろんいい意味で)
信頼した上で付き合うことができているのは、
辛抱強くわたしと喧嘩をしてくれた
彼のおかげだと思っている。

彼以前に付き合った人たちは皆
わたしとの口喧嘩に大体負けた。
(負けてくれていたのかもしれない。)

でも、彼は違う。
めちゃくちゃ言い返してくるし、
かなり痛いところをつく。

それにより喧嘩の収束には時間がかかるのだが、
お互いに言いたいことを言い、
冷静になったあとは、お互いが謝罪をし、
これまで以上に大切にしなければと
心の中で誓った。

喧嘩をすることで、
彼の思ってることを理解することができるし、
ちゃんと好かれる努力をしないと、
と自分を制することができた。

この緊張感がいままで
わたしには欠けていたのだ。

好かれる努力をちゃんとする。
そのためには1人の時間も大切だし、
友人との時間も大切だ。

依存することが愛だと信じ、
依存されることで愛されてることを
実感していたわたしにとって、
いまの恋愛はとても清々しい。

四六時中彼を考えることをやめたのに、
不思議と寂しくない。
記念日を刻まなくても、不安にならない。

自分が変われたことを嬉しく思う。
そして、彼を誰よりも愛しく思う。

これまで2年間ありがとう。
これからもどうぞよろしくね。

2020.09.29

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