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発達障害の当事者の書いた本

 今年(2020年)5月に初めて障害者職業センターに行きました。いきなり本を3冊、すすめられました。2019年に出たばかりの、発達障害の当事者の書いた本。入手して読み始めたのですが、発達障害の当事者の書いた本って、たいがい、よくないです。なぜなら、発達障害って、百人いたら百通りですが、当事者の書いた本って、だいたい自分の症状に引き寄せて書いてしまってあるからです。そこには、読み始めてすぐ、「インターネット、パソコン、スマホは発達障害に向いている」と書いてありました。私は、それらの機器は、まったく向いていません。そしてページを進むと、パソコンなどを使った、スケジュール管理の話などが次々と書いてあり、これはダメだと思ってすぐに読むのをやめました。

 こういう本を、会って間もない、なにもお互いわかっていない人なのに、いきなりすすめてくるのもどうかと思いましたが、まず、この本、熊谷晋一郎さんの言い方で、「医学モデル」の本だったんですよね。障害は、障害者の内側にあるという。その本は、いかに発達障害の人間が、周囲の社会にあわせられるか、という点に主眼を置いて書かれてありました。現時点で、現実的に、発達障害の「社会モデル」(障害は、社会の側にある)の本って、書ける段階にないのかなと思いましたが、定型発達の人に見せると「発達障害の人って、こんなに当たり前のことを、いちいち本を読んで学ばなければならないんだね、たいへんだねー」というしろものでしたし、ちょっと2019年の本にしては遅れているし、それを障害者職業センターの人が、初対面のなにもわからない人にすすめてくる本じゃないな、と感じました。

 これは半年以上前の話ですが、私、どうしたらいいのー。助けてー!

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