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「そんなにしつこくしてると嫌われるよ?」

 この言葉も、呪われた言葉だと気づいてきました。広い意味で、「助けて」と言えない現象と同じで、甘えをゆるさない社会の空気から生まれている言い方です。

 私はよく言われます。「そんなにしつこくしてると嫌われるよ?」と。でも、助けてもらおうと思ったら、ごく自然に、しつこくせざるを得ません。パンが足りなくて、夜中に友人の家に行って、パンを三つ貸してくれと頼む人みたいなものです。嫌われるでしょう。迷惑をかけないでくれ、戸は閉めたし、子どもは寝たし、って言われます。でも、そこをなんとか、しつこく頼んでいると、ついに、友だちだからということではなく、しつこいからという理由で、彼は起きて来て、なんでも与えてくれるのです。「だから言っておく。求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。門をたたきなさい。そうすれば開かれる」とイエスは言いました。(いままで書いたnoteの記事と、いろいろつながっています。いちいちリンクがはれなくて、すみません。やりかたがわからないのです。)

 私のほんとうの友だちは、私がしつこいことを知っています。知っている上で、付き合ってくれます。前にも書きましたが、私は、20:80くらいで、助けてもらうことのほうがずっと多い人間です(20:80どころではないかも)。そういう私としては、しつこく、あつかましく、人に助けてもらいます。もちろん、20は、私も人を助けています。あるかたに言っていただきましたが、20のところ20助けたら、100、助けたことになると。私もそう思って、20助けるところは、精一杯、助けたいと思います。でも、やっぱり私は、助けてもらうことのほうが多い人間です。いろいろな話も、ごく自然に、助けてもらう側から読んでいます。「つるの恩返し」の話も、私はおそらく、つるの視点から読んでいます。

 「そんなにしつこくしてると嫌われるよ?」という言葉は、呪われた言葉です。みなさん、困ったときは、恐れず、しつこくしましょう。嫌ってくる人もいるでしょうが、助けてくれる人もいるのです。嫌われるのを恐れて、人間関係を切っていくことのほうが恐ろしいのです。「甘え」こそは、人間関係の潤滑油です。

 甘えましょう!

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