【丘戦争→月戦争?】改めて2017年のANDROGYNOSを振り返り、2024年版を考える
2024年5月1日、衝撃に襲われました。DIR EN GREY相模公演の終演後、大熱狂の興奮も冷めやらぬうちに浴びせられた鮮烈な一撃は、一夜明けた16日から、私をmode of ANDROGYNOSに強制突入させています。
あれからもう7年も経つのですね。あの時に受けた衝撃と同等、もしかすると、生で多幸感を味わった思い出補正も相まって、それ以上の衝撃だったかもしれません。
この日の胸の高鳴りは忘れられません。
「THE FINAL WAR」と銘打たれた今回のANDROGYNOSもチケット争奪戦が予想される中、今改めて第一次丘戦争を振り返ってみようと思います。
前回のセットリスト
ANDROGYNOS - a view of the Megiddo -:2017.7.7(金)神奈川県・横浜アリーナ
DIR EN GREY
①Revelation of mankind
②audience KILLER LOOP
③FILTH
④空谷の跫音
⑤OBSCURE
⑥Chain repulsion
⑦輪郭
⑧INCONVENIENT IDEAL
⑨Sustain the untruth
⑩THE FINAL
⑪AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS
⑫CHILD PREY
⑬Un deux
⑭詩踏み
⑮激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
PIERROT
①MASS GAME
②Adolf
③ENEMY
④AGITATOR
⑤脳内モルヒネ
⑥ドラキュラ
⑦THE LAST CRY IN HADES (NOT GUILTY)
⑧HELLO
⑨新月
⑩REBIRTH DAY
⑪*自主規制
⑫CREATURE
⑬MAD SKY-鋼鉄の救世主-
⑭蜘蛛の意図
⑮HUMAN GATE
ANDROGYNOS - a view of the Acro -:2017.7.8(土)神奈川県・横浜アリーナ
PIERROT
①MAD SKY-鋼鉄の救世主-
②Adolf
③ENEMY
④*自主規制
⑤脳内モルヒネ
⑥MAGNET HOLIC
⑦パウダースノウ
⑧鬼と桜
⑨PIECES
⑩PSYCHEDELIC LOVER
⑪CREATURE
⑫クリア・スカイ
⑬HUMAN GATE
⑭蜘蛛の意図
DIR EN GREY
①Un deux
②OBSCURE
③詩踏み
④濤声
⑤audience KILLER LOOP
⑥Behind a vacant image
⑦アクロの丘
⑧VINUSHKA
⑨GRIEF
⑩朔-saku-
⑪Revelation of mankind
⑫Sustain the untruth
⑬激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
⑭THE FINAL
⑮残
示された「対バン」の意味
DIR EN GREYはその頃、結成20周年の節目としてこれまでのアルバムにフィーチャーした『ROM DEPRESSION TO ______』ツアーを開催していたこともあって、最新作を中心とした内容ではなく、各時代の楽曲を据えつつ、最新ヴァージョンにアップデートされたパフォーマンスを披露。
PIERROTは、2006年の解散後、2014年に二夜限りの公演を行っています。そこから3年後の再登場となったこの日、3年前の『DICTATORS CIRCUS FINAL』の延長戦とも言えそうなラインナップを投下してくれました。
この2日間は、本当の対バンというものを魅せていただいた奇跡のような時間でした。ジョイントLIVEでありがちな、お互いの曲をやったり、飛び入りしたりとかは全くなく、馴れ合いじゃない、ただただ己をぶつけ合う素晴らしい空間。生きていて良かったと、またひとつ人生の思い出が刻まれた日でした。
「ピエラーの皆さん、こんにちは」
「虜ちゃん、狂ってますか!?」
「メギドとかアクロとかなんですか?」
「ひとつになっちゃえばじゃない、溶けちゃえばいいじゃない」
「このあとスゲーのあるから」
「丘戦争って何?」
「俺らとひとつになれるか?」
歌詞と歌声はもちろんのことながら、キリトさんと京さん、2人のフロントマンから飛び出した言葉に頭と胸をぐちゃぐちゃにかき回されたことも、記憶に刻まれております。
2024年は『月戦争』なんですか?
そして、あれから7年。狂宴の2日間に関されたサブタイトルもまたV系脳をくすぐられます。
・under the Blue Moon
・under the Red Moon
初日はDIR EN GREYの『蒼い月』、2日目はPIERROTの『朱い月』ということで、今度の戦いの舞台は地球を飛び出し、宇宙となりました。
『蒼い月』はインディーズでリリースされた『MISSA』に収録されている楽曲ながら、前述の20周年ツアーや、今年開催している『PSYCHONNECT』でも披露されており、ANDROGYNOSでも組み込まれることは想像しやすいです。
(あえて演らない、というスカしもありそうですが)
一方のPIERROTですが、前回は『メギドの丘』をセットリストから忘却するというまさかのスカしを炸裂させてくれました。しかし、『クリア・スカイ』で、一応「丘」は回収されていたのは事実。今回の『朱い月』は、キリトさんがヴォーカルになってからの最初期の楽曲で、音源化はされておらず、私も当時、ブートで出回っていたテレコでしか聴いたことはありません。今回は披露してほしい、もっと言うとこのタイミングで音源化してくれたら…と願うのは私だけではないはずです。
LIVE本編意外にも散らばる楽しみ
前回、楽しんでいたのはピエラー、虜だけはありませんでした。主催者サイドも正式に楽しむというかふざけるというか、遊び心が満載の仕掛けが。会場=戦場として、マップは危ない言葉や、それぞれの歌詞や作品名が散りばめられており、ファンを心から楽しませてくれました。
『停戦ライン』に定められている壁と、日付にはそれぞれに深い意味が込められていました。
・Wall of PAIN:DIR EN GREYのメジャーデビュー日(1999年1月20日)
・Wall of GENOME:PIERROTの解散日(2006年4月12日)
・Wall of ANDROGYNOS:ANDROGYNOSの情報解禁日(2017年1月1日)
今回の『月戦争』も、場外にも仕掛けがあるのではないかと、今から楽しみでなりません。
“橋”で何か起きるかも?
前回は横浜アリーナで開催されたANDROGYNOSですが、今回の会場は代々木第一体育館となりました。90年代のV系界隈を知る人間には共通項となっているものが、神宮橋です。原宿駅を出て右に曲がり、代々木公園へ向かう道中、明治神宮の前にある、あの橋です。当時、橋にはV系バンドのコスプレをしたファンのみなさんが集まるスポットになっていました。近年、京さんもこのようにおっしゃっていたことがあります。
今回のANDROGYNOSでは、京さんもみなさんも心に残る、あの時の原風景が再現されるかもしれません。
(PSYCHONNECTの会場でも何人かいらっしゃるのをお見かけしておりますし!)
死ねない理由が増えた
NO MUSIC, NO LIFE!とはよく言ったもので、私には音楽なしの人生が考えられません。最終決戦が行われるまでの約5ヶ月間、妄想を膨らませながら、是が非でも生き抜いていこうと思います。