記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【映画?感想文】アニメ版「アイドルマスターミリオンライブ 第三幕」で最高確認の意味を知った【かなりネタバレ】


0.はじめに

 前回(第二幕感想)前々回(第一幕感想)の続き。これで完結です。今回もちょいちょいネタバレしているので、未試聴の方、本放送待ちの方はご注意ください。んじゃちゃっちゃか行きましょう。

1.第三幕ざっくり感想

(1)第9話

 チーム8thとして最後にデビューすることが決まった未来・静香・翼・紬・歌織さんがそれぞれ先輩である765ASのみなさんと語り合うことで自分の課題について向かい合う回。バックダンサーとして765ASのライブに参加するために函館へ上陸するも、765ASのメンバーとの実力や舞台度胸の差などに悩んで…という流れだったのですが、765ASの皆さんはおそらくアニマス時空的な経験を積んだことで相当に度胸がついていることもあり、立派に先輩していたなあと。特に雪歩がしっかり先輩しているところなどは、劇場版アニマスの合宿所でバックダンサー組を励ましたシーンを想起させるものがありました。なお個人的には、雪歩・真・伊織というメンバー構成から「雪歩は黙ってて!」をちょっとだけ期待していまったのはここだけの話だ。
 あとは美希が既にバチバチに覚醒していて、ここで翼にかけた言葉が翼の今後の成長に繋がっていく(美希目線だと軽い感じでかけた言葉なのに、翼目線で回想するときはちょっとシリアス度が増していたあたりがまた両者の受け止め方の違いにもなっていて面白い)のがなかなか興味深い場面でした。
 ライブシーンは懐かしの「READY!!」。よーく知っている振付。応援上映だったらおそらくコール入れてましたね。

(2)第10話

 千早がグリーフケアのチャリティコンサートに定期的に参加しているというのは、なんとも解釈一致。ただこのあたりはアニマス履修していないと伝わりにくいポイントか。幼少時に弟さんを亡くしていて、そういう意味でもグリーフケアについては理解があるだろうなあと。「海外からアーティストを呼ぶ予定だったのが急遽出演不可になり、代わりにシアター組から代打組を選抜」という流れは、まあ代わりのアーティストにブッキングするのがスケジュール的に厳しいから身内で…という事情を考慮すると、それほど無理はないか。少なくとも7話あたりのトンチキさに比べればまだ自然かな。
 選出メンバーは静香・志保・星梨花と「父親」が共通のキーワードになるメンバーだったのね。このあたりは「Blooming Clover」とかを読んでいたのでなんとなくわかりました。逆に言えば、初見勢には「なぜこのメンバー?」と考えさせるいいポイントかもしれないし、そこから各アイドルに深掘りしていくことができそうというのも面白い。
 しかし志保と静香の「どことなくライバル感がありつつ、志保から静香に対しては思わず背中を押したくなる」関係というのはいいですね。物理的に押し出したあたりは「あなたはお父さんと直接対話できるのだから、今話さないでどうするの!」という志保なりのやさしさだよなあと。あと最上父、思ったよりも柔軟だったというか、やっぱりただ静香のことが心配だっただけなのかなあということがわかり安心しました。家でもスーツにネクタイなのはどうかと思いますがw
 あとは個人的に感じたこととして、大バッハの「G線上のアリア」の曲名がとっさに出てこなかったのがちょっと悔しかったです…「ホレ、あのバッハのやつ」とまではわかったのに…。

(3)第11話

 前半は劇場での合宿。楽しそう。ただ「合宿」として例の合宿所に行くことを期待してしまったのは仕方ないと思ってほしい。いつかミリオン組でもあの合宿所に行ってほしいし、なんならシャニマスのアニメやU149(二期があれば)でもあの合宿所を使ってほしい。それくらい特異点なのよあの合宿所は。
 みんなでカレー作って食べて、ジュリアがギター弾き語りして…なんてのは、まさにキャンプファイヤーでも囲んでいるかのような雰囲気でしたね。こけら落とし直前の劇場の客席でカレー食べてることには突っ込まないでおきますがw
 で、後半パートは劇場のこけら落としライブ。ここからはもう12話まで「ライブ」を観ている感覚。どうみても詩花な人が一瞬映ったり、春香・千早・美希が観客席で応援していたり、音響関係のトラブルの兆しがあったりで「まさかな…」と思いつつも、まあ一波乱ありつつそれを乗り越える展開はよくある感じだし(なんなら音響トラブルはアニマス21話で千早が力業で乗り越えているし)、あまり余計なことは考えずにライブを楽しむ感覚で視聴していました。しかし、やはりライブシーンになると3Dモデルを活用しているのがうまく活きますね。

(4)第12話

 順調に進んでいくこけら落とし公演ですが、「Sentimental Venus」を歌いだした時点で、その前に音響トラブルの兆しという伏線があったこともあって、映画館の中がちょっとざわついたのを覚えています。いや、やっぱ「アレ」を想起するじゃないですかある程度の知識がある人なら。で、案の定「アレ」があり、見事に原作再現するわけで…。これ、ミリオンP的にはどういう風に感じたんですかね。僕はある程度知識がある程度の人間なので「あ、やりやがった」くらいだったのですが、「アレ」は美談になりつつも音響スタッフ的には絶対あっちゃいけないトラブルだった(件の場面では、アイマスの音楽関係のえらいおじさんの一人である中川さんがマジで青ざめたと聞く)わけで、アニメ化してしまったのはかなり勇気のある決断だったというか、よくOK出たなあと個人的には思ってしまいました。あと初見勢は置いてきぼりになるのでは?
 ただ、音響トラブルも乗り越えて、舞台下で待機していた紬がこれまでの「不安そうで自信のない様子」から「覚悟完了した顔」に切り替わり、見事な「瑠璃色金魚と花菖蒲」を演じ切り、そのバトンを歌織さんが「ハミングバード」でつなぎ、最後にチーム8thの曲で〆るという流れは王道ながらなかなか見ごたえがありました。

2.おわりに~全体的な感想

 第一幕の時点では「初心者でも入りやすい沼の入り口」と評していたのですが、最後まで観てみると「ミリオンライブをずっと応援していた人へのご褒美的なアニメ」でもあるなと感じた、というのがまずあります。所々、前提知識が求められるシーンもあり、そのあたりは玄人向けな部分かもしれないかなと。
 パンフレットは購入していないため、アニメの制作スタッフによる談話などは知らない状態なのですが、脚本や演出については「多少の疑義は生じるかもしれないが、とにかく制作陣がやりたいことをやった」という印象は受けました。これは良い方向に働いている点もあれば、ちょっと的外れな方向に働いてしまっているように感じられる点もあり(7話とか7話とかあと7話とか)、やはり賛否両論になりがちなポイントではあるのだと思うのですが、たとえば今やり玉に挙げた7話についても、全体的にシリアスな話になっている中では多少ゆるくてトンチキな回があった方が箸休め的に気を抜くことができるのかも、と考えればそれほど悪くはないと思います。ただ安全面への配慮が圧倒的に足らない部分についてはやはりダメだ。
 とにかく、これから本放送や各種サービスでの配信が始まることもあり、より一層視聴者が増えていくわけで、特にニコニコ動画での配信時にどのようなコメントの盛り上がり方をするかなどは楽しみな部分でもあります。自分はなんやかんや言って、わざわざ映画館に行って1900円×3回を使ってまで視聴しただけの価値はあったと思いましたし、本放送も楽しみにしたいと考えています。

どっとはらい。

この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,556件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?