袖振り合うも他生の縁

私がSNSを始めたのは10年以上も前。Twitterを始めたのが東日本大震災の少し前で、その前からまだ招待制だったmixiをやっていたから、13年くらいになるだろうか。

そういったところで私は多くの人と知り合った。もちろん、いつのまにか「卒業」していく人も。中には「死別」と言う忘れがたいこともあった。

よくやりとりをしていた人で、ここ1か月、連絡の取れない人がいた。オフ会などすると名刺交換したりするので、会社などの連絡先も知っている。LINEや電話番号も知っている。ところが、LINEも未読のまま。ショートメールも届くようだがなしのつぶてだった。

何かあったんだろうか…多忙の時はお互いに疎遠になるので、そんなものだと思っていたけど、なんとなく引っかかっていた。だからといって会社に電話するほどの急用があるわけでもないから、気にしつつ過ごしていた。

心配かけてごめん。
急病で救急搬送されて入院してた


今日、やっと連絡が届いた。職場で倒れて、財布だけ持って入院。他の持ち物は家族や会社預かり。コロナのせいで病院内はピリピリしていて、家族…と言っても子どもだけなので、差し入れも顔合わせもままならなかったそうだ。

何にしても、取り返しのつかない病でもなく、今日、無事、退院してきたと聞いてホッとした。何よりお子さんはホッとしただろう。住所やお子さんの連絡先まで知らなかったから、何も力になれなかったのが悔しい。

SNSでの出会いだからこそ、本音で話せる事がある。私にはそんな友人が何人かいる。たかがSNS、されどSNS。どんな出会い方ですれ違っただけの人とでも、ご縁があったのだと思う。

何にしろ無事でよかった。今夜はお子さんと枕を並べてなるだろう姿を想像するだけで、ホッとした気持ちになった。

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