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1:59:59 人類の挑戦 - INEOS159 challenge -

Breaking 2 projectの衝撃

 僕の最も尊敬する人物の一人にマラソンランナーのEliud Kipchogeという選手がいる。

2018年のベルリンマラソン、彼は42.195 kmを2時間01分39秒で走った。つまり現在、人類史上最も速いマラソンランナーである。その衝撃的な世界記録に加え、彼のマラソン成績を見ても12戦11勝と優勝を逃したのは1度だけ(2位)であり、圧倒的強さを誇っている。

さらに僕に衝撃を与え、Eliud Kipchogeというランナーに興味を抱いたレースがある。NIKEが人類初のマラソン2時間切りを目指し、立ち上げた「Breaking 2」プロジェクトだ。

このプロジェクトにはEliud Kipchoge、Zersenay Tadese、Lelisa Desisaのマラソントップ選手3名が選出され、準備期間からレース本番まで、NIKEのプロジェクトチームと連携し2時間切りを達成するためのプロジェクトを進めた。3選手はそれぞれNIKEの科学チームなどのサポートのもと科学的な分析とトレーニングをこなし、プロジェクトによってカスタマイズされた準備期間を経て、レースに挑んだ。レース本番は車による先導と何人ものペースメーカが入れ代わりで3選手を先導し、1時間台のペースメイクをした。

このレースをKipchogeは2時間00分25秒で走り抜いた。公認記録とはならないが、ほぼ2時間のペースで42.195kmを走ったのだ。

人類は42.195kmという距離を2時間未満で走ることができるのか、人類史上最速のマラソンランナー達がその限界に挑むこのプロジェクトは、まさに人類の身体能力の限界への挑戦となった。

INEOS 1:59 Challenge

 というわけで、Breaking2 projectは僕にとってとても衝撃的なものだったわけですが、2019年10月、Kipchoge選手はINEOS社のサポートの下、「INEOS 1:59 Challenge」として2時間切りに再挑戦します。

 このプロジェクトではKipchoge選手がレースまでどのように過ごしているか、トレーニングの様子、Kipchoge選手の考えやモチベーションなど随時発信されており、彼の2時間切りまでの軌跡を一緒にたどることができますし、学ぶことができるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

また僕のnoteでは1:59 Challengeを含めてKipchoge選手についての記事を色々書いていきたいと思います。Kipchoge選手の情報は基本は英語ですので、日本語で彼の魅力をもっと伝えていけたらと思います。興味があれば読んでみてください。一緒に応援しましょう!

開催地はVienna

 27日、公式HPにて発表があり、INEOS 1:59 Challengeの開催地がオーストリアの首都・ウィーン(Vienna)に決定しました(下記公式HP記事参考)。ちなみに前回のBreaking 2 projectはイタリアのMonzaというレーシングサーキットコースにて行われました。

今回のコースはウィーンにあるプラーター(Prater)という大きな公園の、中心を貫く直線4.3kmの並木道を往復する周回コースとなります。4.3kmの直線のそれぞれ両端にはロータリーがあり、そこを回って折り返し、また直線コースに戻るという形になるようです。

選定基準としては、コースの平坦性や直線性、標高、気候、キプチョゲ選手のトレーニング地からの距離、サポート能力などが挙げられており、世界的に広く候補地をサーチし、これらの基準から絞り込んだということです。ここは並木道ということで、とても美しいコースですね。走ったら、最高だろうな。

No human is limited

 Breaking 2 projectのゴール後、Kipchoge選手を称賛する声に対し彼は「でも、2時間切りは逃した」と言っていたのが印象的でした。この25秒がどのくらいの差なのか、大きいのか小さいのか。未だ誰も到達していない領域で、それを知り得るのはEliud Kipchogeただ一人なんですね。

”No human is limited” -人間に限界はない-

彼が発信し続けている言葉です。彼はこの言葉をマラソンで証明しようとしていますが、何かに挑戦しようとする全ての人にとって大切なメッセージですね。僕も一緒に、自分の限界に挑戦していきたい。

Kipchoge選手がんばれ!!

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追記:2019/10/12に本番が行われ、見事Kipchoge選手は人類史上初めてフルマラソンの2時間切りを達成しました!以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。