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ネギキムチと思い出

※少し汚い描写の記載がありますので食事中の方はお気を付けください。


先日いつものように家でくつろいでいるとなんとも言えない独特な臭いがした。

血と納豆が混ざったような臭いだ。
台所を見てみると妻がネギキムチを作っていた

どうやら 先日大学時代の友人と4人で行った韓国料理屋のネギキムチがおいしく、自分でも作ってみようと思ったようだ。

自家製キムチというのは初めてだ。
発酵食品独特の臭いが部屋に広がる、しかしどこか既視感がある。

思い出した。

前にいぼ痔になったとき同じような臭いがしたのだ。



さかのぼること4年前
人生で初めていぼ痔になってしまった。


普段通り過ごしていると、ツンと浣腸をされるような痛みが僕のお尻を襲う。

(なんだ、、ツンとした後じんじん痛むぞ。。??)

しばらくすれば治るだろうと思い放置していたが
睡眠時まで続き眠れなかったので翌日肛門科へ

お尻が痛いときの治療は、どのような診察になるのだろうか
昔何かの漫画の一コマにあった、いぼ痔の診察シーンでは
四つん這いになり、医師の先生にお尻を突き出すように向け
患部をみせていた。

ああ、あんな情けない恰好をしなければならないのだろうか

僕は待合室でどきどきと不安を抑えながら
お尻の痛みに耐え、自分の順番を待っていた。

待つこと20分
看護師さんに呼ばれ診療室へ

「はい、ではまずズボンを脱いで横になりお尻をこちらに向けてください。」

やはりか。。

しかしやむをえない。。


僕は医師の先生のいう通りにズボンを脱ぎ、ベッドに横たわりお尻を向けた。

すると先生は、カメラを取り出す。

「ではカメラを入れます。」

カメラ。。!!

生まれてこの方、お尻の穴にものを入れられたことなんて
一度もないぞ。。!

恥ずかしさとみじめさ、しかし背に腹は代えられないこの状況で
僕には選択権も人権もなかった。

こつん。。
患部にカメラの先端部分が当たり、思わず力んでしまった。
それはそうだ。初体験だ。

すると医師の先生は
「力まない!!」
と怒り気味な口調で僕に言葉を放った。

皆さんはこの状況下で怒られたことはあるだろうか。
みじめさ、恥ずかしさ、情けなさ、しかし背に腹は代えられぬ
この状況下。

もう一度いう。

僕には選択権も人権もない。


ああ、僕の人生は一体。。


あらかた診療が終わり、診療結果について
先生からご報告。

いぼ痔ですね。お薬だしときますね。

この時の先生の顔が忘れられない。
なぜならさっき怒ってしまってバツが悪くなったのか
ちょっとだけ優しい声と表情だったからだ。

逆にそれが僕の心にはぐさぐさと刺さった。

そのまま身も心も深い傷を負い帰宅した。



そんなことを思い返し
妻のネギキムチづくりをお尻を抑えながら横で見ていた。

ああ、くさいなあ。。

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