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福智山と温泉と犬と焼肉な休日

九州の百名山にも選ばれている福智山に登ってきました。


枝から真っ直ぐに小枝が伸びている木


彼女の東京での就職内定が決まり、上京に向けて、二人で体力作りです。

一歩一歩と足を前に進める度、耳に聞こえてくる自分の呼吸が荒く、大きくなります。心臓の鼓動が速くなり、じっとりと汗が出て、全身から湯気が立ち上ります。


「けちゃから温泉が湧きよる…」

彼女が笑います。


鳥の鳴き声に、水の流れる音、陽の光に緑を透かせる植物たち。同じ形はふたつとない、ゴロゴロと転がる石や岩。

美しい自然の中で、一人苦しむ運動不足36歳、肥満体の僕。

心臓への負担を考えて、マイペースに少しずつ、彼女に断って、休み休み登って行きます。


苦しいけれど、気持ちがいい。その余裕が、頂上へ近づくに連れ薄れ、ほぼほぼ苦しいに変わっていきます。

それでもようやく頂上が見えたとき、疲労困憊であるはずの全身の筋肉が少しだけ回復したように思えました。

マイペースでも、遅くても、一歩一歩進んでさえいれば、必ずゴールへは、辿り着けるものですね。

ようやく頂上へ到着。360度の絶景です。生まれ育った町から見えていた、北九州のシンボル、皿倉山も見えました。


皿倉山方面


山頂!


登ってきたルートが見えます
平尾台方面

数ヶ月後、彼女は頂上から見えたこの街に別れを告げて、東京へと旅立ちます。

下山後の帰り道、首輪はしてるけど、飼い主はいなくて、ひとりでトボトボと歩道を散歩している犬を見かけました。

なんだかちょっと、困った顔をしていたワンコ。迷い犬じゃなければいいけれど…。


数ヶ月後の僕も、もしかして同じような顔になっていたりして…。

いやいや、ぶるぶる、僕もがんばろう。

登山の疲れを「日王の湯」という温泉で癒やしました。ずっと浸かっていられる、最高の湯。

でもそれより何より最高だったのは、休憩処のグランピングもどき。


グランピングもどき

とってつけたようなテントの中で、わりと大きめに流れているクラシック。でもまた、それが面白くて良かったです。

かっこつける必要なんてない。何を面白いと感じるかは自分次第。焦らない焦らない。自分に言い聞かせて、とりあえず今日の晩飯は焼肉にしよう!と、僕らしい決断します。

彼女と見つけた、これまた魅力的なお肉屋さん。


味は、抜群でした。

明日からはきっと、筋肉痛地獄。でもそれも、何を面白いと思うかは自分次第。

毎日楽しく生きて行かなきゃ、ですよね!

けちゃ

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