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音楽的な嗜好の変遷(中編)

↓前回↓


そういえば前編を読み返してみると、音楽的な嗜好というよりもプレイヤーとしての嗜好の話に偏り過ぎてた気がするので、単純に聴く側としての音楽の変遷も少し書いていきますね。

前回書いていたように、BOΦWYの影響でロック系のバンドばかり聴いてた時期もありましたが、ある土曜の深夜に家のテレビを点けながらギターを弾いていたら、唐突にある音楽番組が始まりました。

夢の乱入者です。

「ギタリスト・渡辺香津美をメインホストとして、ベース:清水興(バカボン鈴木)、ドラムス:東原力哉(JIMI橋詰)、キーボード:島田昌典(吉弘千鶴子)らをフィーチャーして、毎回2名程度のゲストミュージシャンを迎え、「音楽で会話する」をテーマに、ジャンルに捕らわれないセッションを繰り広げる。」(Wikipediaより)


この番組が凄かったんです。前述のWikiにあるように、番組のホストバンドがいて、毎回数組のゲストミュージシャンを迎えて、事前に曲だけ決めておいて、アレンジ等は当日にスタジオに入ってから決めて、せーのでセッションする。その場で決めたことを即座にセッションで表現していくわけだから、そこに集うミュージシャンの実力がハンパないんです!でも、そんな状況でも苦虫を噛み潰したような表情で必死に演奏するんじゃなくて、みんな笑顔で楽しそうに演る。お客さんも入れずに、ただ自分たちが楽しむために音楽をする、って感じに見えました。「おんがく」っていうのは学校で習うのに「音学」じゃなくて「音楽」。音を楽しむんですね。まさにそれを体現してるような番組だったなぁ〜。観てて毎回ワクワクしてましたよ。毎回凄かったけど、その中でも個人的にお気に入りを少し貼ってみますね。


これは特別編でお客さんを入れてライブ形式で夢乱の公開収録をした時のセッションですね。渡辺香津美さん、Charさん、石田長生さん、全員好きなギタリストです。その場の思いつきで遊んでる感がたまらないですね。


アルベルト城間さんがゲストでBamboleoをセッションした回です。この番組は一つのジャンルに捉われず、サルサだろうがロックだろうが民謡だろうが「音楽」と名の付くものは隔たりなくセッションするので、自分の知らないジャンルにたくさん出会えましたね。今、この動画を見返してもゾクゾクします。バカボン鈴木さんのベースソロのところとか息をするのを忘れて魅入ったものです。


個人的な極めつけはラリー・グラハムさんとのセッションですね。演奏してる全員が予測不能。まさに行き当たりばったりでラリー・グラハムさんのアクションに反応してる。まさに「音楽で会話する」を体現してるセッションかな、と思います。


この番組に出会ったせい(←?)で徐々にテレビで流れるようなヒットチャートの音楽に興味が薄くなり、全身でグルーヴを楽しめるような音楽が好きになり、ロックだけでなく、ジャズ、フュージョン、ソウル、民謡、オーケストラなどなど、音楽の雑食をするようになりました。ホントに罪深い番組です(笑)


しかし、30代のワタシはまだバンドとしての音楽が興味の中心で、アコギで弾き語りをすることへ興味が移っていくのは、次の「音楽的嗜好の変遷(後編)」へと続くのです。


引っ張るなぁ〜(笑)


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