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読み方を変えるだけ!論文がラクに理解できる方法

自分のレポートや論文を書くとき、参考文献として論文を読むことが増えます。
 
求めている内容の論文を苦労して探し出したと思ったら、論文そのものを読み解くのも難しくて困っていませんか。
 
「論文に書いてあることが難しくて理解に時間がかかる」
「書いてある内容をうまく整理できない」
 
このような問題を解決するために、マインドマップを使ってみましょう。
マインドマップは、思考の流れを表せるノート術のひとつです。
論文を読むのが簡単になります。
 
そればかりか、読んだ論文を記録して自分のレポートや論文に活かすのにも役立ちます。
 
論文を読むのがラクになり活用もしやすくなる方法を、今すぐ試してみてください。

論文を読むのって、なんで難しいの?

 
論文は、読み慣れていない人にとってはとても難しく感じます。その理由は、ポイントがつかみづらく、読んでいるうちに前に書いてあったことがあやふやになってしまうから。

何度も戻りながら読み進めるのはつらく、時間もかかります。

どうしたら論文を簡単に読めるようになるのか、難しく感じるポイントごとに解説します。

1.1ポイントがつかみづらい


論文では難解で固い表現のことばや、専門用語が多く使われています。

そのため文章のポイントがつかみにくく、読み進めていくうちによくわからなくなってしまいます。

この問題を解決するには、つぎの2つの方法が有効です。

  • 論文の構成を知る

  • メモをとって整理しながら読み進める

論文は決められた流れにそって書かれています。

論文の構成を知り、どこに何が書かれているのかがわかるようになると、必要な部分に注目しながら読めるようになります。

さらに、論文を読みながらメモをとって整理していくことで、ポイントがつかみやすくなります。

論文を整理したメモはあとから見返しやすく、参考文献として利用するときにとても便利です。

このように論文の構成に沿ってメモをとるには、マインドマップが最適です。

1.2内容をすぐ忘れてしまう


論文を最初から最後までただ読んだだけでは、内容が頭に残りません。

特に論文は長いものも多く、必死に読んでいるうちに趣旨や前提など重要なポイントが頭から抜けてしまうこともあります。

そうすると、頭に残らないどころか読んでいる文章の理解もあやふやになってしまいます。

これも、メモをとって整理しながら論文を読むことで解決が可能です。

内容をまとめながら読むことで、前にもどって読み返さずとも要点だけをパッと確認できます。

論文を読んでいて理解が難しくなったとき、忘れてしまったポイントを復習しつつ読み進めるようにしてみてください。

マインドマップを使って論文を読む方法


ここからは、実際にマインドマップを使ってどのように論文を読んでいったらよいのかをお伝えします。

エドラマインドのマインドマップ作成ツールで説明していきます。

無料で無制限にマップを作れるので、いくつもの論文メモを記録できておすすめです。

2.1 論文の構成をマインドマップに落とし込む


まず、マインドマップを開いて論文の構成をマップで作ります。

使うマップの種類は、「放射状マップ」が使いやすいです。

放射状マップ
放射状マップを選択

新規作成で操作画面を開いたら、マップに論文の構成を落とし込みます。
細かい違いはありますが、ほとんどの論文は次のような構成になっています。

【論文の構成】
1.タイトル
2.要約
3.背景
4.目的
5.研究方法
6.実験
7.考察
8.結論
9.引用、参考文献

これをマップにしたのが、つぎの図です。

論文構成
論文構成

この、論文の構成を落とし込んだマインドマップを保存しておくとよいでしょう。新しい論文を読むときにコピーして使うことができ、毎回作成しなくてもよくなります。
 
マップの右側に論文の内容をまとめ、左側にその他の情報をまとめていくと見やすいです。

論文構成
論文構成をマインドマップに落とし込む

2.2 要約や前書きをまとめる

論文は最初から最後までくまなく読まなくても、内容を理解できます。
重要なのは、主に5ヵ所。

  • 要約

  • 背景

  • 目的

  • 考察

  • 結論

ここをきちんと押さえておけば、細かい研究内容まで読まなくても論文の趣旨が理解できます。
 
まずは要約(前書き)の部分をまとめて、論文のポイントをつかみましょう。
 
要約は、論文を簡潔にまとめた部分です。
「何を調べたのか」「何がわかったのか」を明確にし、メモをとります。

論文要約
要約をまとめる

2.3 章、節をマインドマップに書き込む


論文の見出しは章や節と呼ばれます。
章の中の小見出しが節、さらに節の中に項という構造です。

章、節をマインドマップに書き込む

論文にざっと目を通して、章と節をマインドマップに書き写しましょう。
 
どんなに長い論文も、その構成を一目で見えるようにすると理解しやすくなります。
 
目次が設けられている論文のときは、その目次を書き写せば良いです。

論文の目次を書き写す

上の図のように、第3章2節は「3.2」と書いておくと、後で論文を見返すときにすぐ必要な部分を探し出せます。
 
このとき、最初の手順で落とし込んだ構成と違う部分があれば、修正しつつメモをとります。

パソコンで操作するマインドマップは編集が簡単にできるので、実際の論文に合わせながら使ってください。

2.4 段落ごとに要約する


ここまでできたら、論文を読み進めながらマインドマップに書き込んでいきます。
 
段落ごとに要約しながら、論文の内容を理解していきましょう。
 
このとき、できるかぎり自分のことばで要約するクセをつけておくとよいです。
しっかり理解できないと自分のことばでまとめることはできないので、理解度の目安になるからです。
 
また、自分のことばでまとめておけば、自分のレポートや論文を書くときにそのまま写せて便利です。

2.5 見やすく加工する


マインドマップに書き込むときには見やすく加工すると、さらに思考を深められます。
 
論文を読みながら次の点についてメモをとり、わかりやすく加工しておきましょう。

  • わからなかった用語や概念

  • 論文を読んで沸いた新たなアイデア

  • 自分の考え

  • 解消されなかった疑問

  • 自分の研究につかえそうな知識や結果

加工の方法はいくつかあります。使いやすいやり方を選んでください。

  • 色を変える

  • アイコンでマークをつける

  • 吹き出しを使う

  • フローティングトピックから矢印でつなげる

マインドマップを加工

上の図は加工の例です。
 
「反復主因子法とは?」というメモをフローティングトピック(他のトピックに属さずに独立させておくトピック)で作り、矢印で論文のどの部分のメモなのかを記しました。

クエスチョンマークのアイコンを表示させ、あとで調べる必要があることをわかりやすくします。
 
その下の吹き出しには、論文を読んで新たに沸いた疑問をメモしてあります。先ほどのフローティングトピックとは色を替え、違う種類のメモであることをパッと見てわかるようにしました。

まとめ


論文は、構成を知ってメモをとりながら読むことで簡単に読めます。

メモは理解を助けるだけでなく、自分の研究に使うときにも大いに役立ちます。

ぜひ、マインドマップを使ってメモをとりながら論文を読んでみてください。内容の理解がしやすくなり、論文を読む時間も短縮できるでしょう。


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