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39.吸ってほしい

仕事のない日も同じような時間に目が覚める。

体はそのまま
腕を伸ばし、ベッドの中でスマホをチェックする。

パパ活の新しいデートのお誘いが入っていないか
既存のデートのリスケがないか
交際クラブから当日のオファーが来ていないか
一通り確認して、もう一度眼を閉じる。


病気かもしれない。


デートの予定が詰まっていないと
心が不安定になる。昨日したばかりなのに…

誰にも必要とされていないのかもしれない。

ただ、マイナスの感情は
埃のように
部屋をコロコロ転がりながら
増幅していく。

灰色の塊はわたしの気持ちの隅々の不安を
かき集めて大きくなり
誰かの掃除機で吸ってくれないと
ずっとここに居座っている。

吸引力抜群の男性は
ビックカメラで売っているのだろうか。

私に今必要なのは
それかもしれない。

ミスターダイソン求む。

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