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森の奥で舞う人



その人は

晴れた朝の深緑の葉の上に光る朝露のように
無邪気に踊る


濃い緑が繁る森の奥で
ひっそり甘露な水を湛えた青く澄んだ湖
木々の映るその湖面を
波紋を残して舞うように
あたり一面のひんやりした静寂さを支配している
あたかも幻想的な風景に心は囚われる


はらりと落ちた葉がしばらく湖面に浮かんでいたかと思うと
スッと水底に消えてゆく


根底に流れるのは自然の理(ことわり)


爽やかに吹き抜ける風が
色とりどりに染められた天然の麻織物を
ふんわりそしてシャリっと
さながら羽衣を纏っているように


野生のネコ科が強くしなやかな肢体で
ここに我ありと一人舞うのだ



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