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モチベーション3.0まとめ

モチベーション3.0を読んだので概要を自分のためにまとめる。テキストにまとめられれば、誰かに伝えるためのアウトプットもできる信じて。

目次
0.モチベーションとは何か
1.モチベーションの変遷
2.モチベーション3.0とは何か
3.どう見つけていくべきか


0.モチベーションとは何か

モチベーションを日本語に訳すと「動機づけ」

動機づけとは人が目的や目標に向かって行動を起こして達成までそれを持続させる、心理的過程を表す心理学用語です車で言うとガソリン。

ちなみに動機は行動を起こすきっかけ、もしくは何をするか方向付ける要因そのものを指すよう。ドライブで言うと出発地点。

1.モチベーションの変遷

モチベーションの変遷は大きく3ステージある。

モチベーション1.0「生理的欲求」

人間の歴史が浅い頃、原始時代に行動する目的は1つ、生き残るため。

モチベーション2.0「報酬と処罰」外発的動機づけ

人類が発展し、社会を形成するようになるとモチベーション1.0だけでは対応ができなくなったところに登場したのがモチベーション2.0。報酬を求める一方で、罰を避けたいという動機。

これを産業革命時にうまく活用しようとし、生み出されたのが「科学的管理手法」。

ある種、人を複雑な機械の部品のように捉える。正しい方法で、正しい時間に、正しく仕事をすれば、機能する。なので望む通りの行動をすれば見返りを与え、逆の場合は罰を与えるという手法。

ただそれも経済・社会の発展に伴い、次第に機能しなくなってきた…。

主に以下のような事象が発生している。

-内発的な動機付けを失わせる
(報酬が目的になり、自律性を失わせる)
-返って成果が上がらなくなる
(高い報酬設定しても結果出ない事例あり)
-創造性を蝕む
(創造的プロセスにおいては弊害になる事例あり)
-好ましい言動への意欲を失わせる
(献血に報酬つけたら参加率が下がった事例)
-ごまかしや近道、倫理に反する行為を助長する
(売上とか水増ししちゃう)
-依存性がある
(ずっと欲しい、もっと欲しいが起きる)
-短絡的思考を助長する
(短期に集中し、長期のリスクに気付かない)

そう言った状況もあり、モチベーションは新たなステージ「モチベーション3.0」へ。

~ちょっぴり寄り道~
アメリカの心理・経営学者ダグラス・マクレガーによって提唱された人間観・動機づけにかかわる2つの対立的なXY理論について

X理論:適切に仕事に取り組ませるためには、ほとんどの者に対して、強制・管理・指示を出し、罰を用いて脅かす必要がある。人間は生来怠け者で、強制されたり命令されなければ仕事をしない

Y理論:仕事に興味を抱くことは「遊びや休憩くらい自然なこと」クリエイティビティや創造性はすべての人に生まれながらに備わっており、適切な条件であれば責任を受け入れ、自ら進んで責任を取ろうとする

モチベーション2.0はY理論、モチベーション3.0はY理論をベースとした考えである。


2.モチベーション3.0とは何か

モチベーション3.0とは外部からの欲求よりも内部からの欲求をエネルギー源とする。内発的動機づけは活動から生じる報酬よりも満足感に結びついている。

また外部の報酬は有限であり、思わず悪影響を与える場合もあるが内発的動機づけにおいては容易に補充が可能で、無害、無限に再生が可能。加えて、肉体的、精神的に大きな満足度ももたらす。ドライブで言うとやる気で車が走れると最高。ガソリンだといずれなくなるかも、高くなるかも。

モチベーション3.0を構成する要素は3つである。

ⅰ.自律性(オートノミー) ₌ 選択をして行動すること

人の基本的な性質は好奇心に満ちて自発的である。以下4つの項目の自律性を得た時に現れる。

課題:やりたいことができるか(業務の20%時間を自由に使うと良い事例)

時間:働く時間を自分で決めれるか(時間チャージだとワークしないよ)

手法:仕事のやり方に自由裁量があるか

チーム:働く人を選べるか

ⅱ.熟達(マスタリー) ₌ 何か価値ある事を上達させたいという欲求

モチベーション2.0は特定の事項と特定の方法で他人に実行することを求め、従わせることであり、求めるのは従順な態度である。

一方、モチベーション3.0の中の要素である自律は積極的関与を求める。積極的関与が「仕事に関する真剣な取り組み」さらには「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献し合う関係」へと導く。

モチベーション2.0は大半の仕事がルーティンワークであったため、機能していたが、今日に至ってはもうそのような時代ではない。複雑な問題が絡み合っており、解決に向けては「探求心」と「新たな解決策を試そうとする積極的な意思」が必要である。

相手の自律を促し、積極的関与を引き出すことこそ熟達(マスタリー)の入り口に立つ。

熟達(マスタリー)はフロー状態から始まる。フロー状態とは「やらなくてはならないこととできる事の相関性がぴったり一致すること」課題は簡単すぎず、難しすぎず、現在の能力よりも1~2段高く、努力という行為がなければ到達できないレベルのことをほぼ無意識でやっている状態である。

熟達(マスタリー)にはフロー状態が必要であるが、フロー状態は必ずしも熟達(マスタリー)を保証するわけではない。時間軸が異なるからである。マスタリーには3つの法則がある。

-マインドセット
(能力は固定的ではなく、無限に向上が可能だという心持)
-苦痛が伴う
(努力・根性・意図的な訓練が必要)
-漸近線
(完璧になることはない)
ⅲ.目的 ₌ 自らの欲求を、自分以外の「大きな目的」に結びつける

目的は自律性(オートノミー)と熟達(マスタリー)の背景を与える役割を果たす。

モチベーション2.0は「利益の最大化」、モチベーション3.0は利益は否定しないが「目的の最大化」も同等に重視する。この兆候は組織における3つの領域に見ることができる。

1.目標:
利益を媒介とした目的達成を目標とする企業の出現
2.言葉:
目的志向の宣言が行われるようになった
3.指針:
目的を入れ込み、自律心を促す
3.どう見つけていくべきか(いくつか抜粋)

・自分の目的を明らかにするべく、大きな問いを自分に。「自分を一言で表す文章は?」

・小さな問い「昨日よりも今日は進歩しただろうか?」

・自分自身の勤務査定を行う。自ら目標を定め、1か月に1回査定する。

・熟達(マスタリー)近づく5つのステップ

Ⅰ.意図的な訓練の目的は実力を上げる、ただそれだけ
Ⅱ.反復する
Ⅲ.批判的なフィードバックを絶えず求める
Ⅳ.改善すべき点に厳しく焦点を当てる
Ⅴ.訓練の過程の肉体的・精神的疲労を覚悟する

・自分の用のモチベーションポスターを作成する

最後に

モチベーションの始まりは目的の発見、つまり何のためか。

目的があった上で、自律性(オートノミー)が発揮できる環境を構築し、熟達(マスタリー)の始まりとなるフロー状態に導けるか。

もしモチベーションに悩む方がいるのであれば、「あなたの人生の目的は何ですか」と共に探すところから始めたい。そのためのコーチングなのだと繋がった気がする。

おしまい。

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