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この出汁でうどん屋でもしたら行列作れる自信ある|旅暮らしの日常食【#27-2】

私は料理が苦手です。どう考えても自分やるべき仕事ではないとずっと思っています。とにかく毎日、夕方がくるのが憂鬱でなりません。

ところが昨年夏、何を乱心したのか、

出汁をきちんと取って、美味しいお味噌汁を作ろう。

と思い立ちました。きっかけは旅暮らしです。

昨年の1月に持ちモノすべてをワンボックスカーに積み、家を解約して旅にでました。外食もしますが基本は自炊です。車にはキッチンがなく、もちろん水道もつながっていません。洗剤を使った洗い物ができないため、おのずと油物、炒め物などの片付けが大変なメニューは選択肢から消えました。

そして味付けも困難を極めました。
それまでよく使っていたバルサミコ酢やらナンプラーやら、それだけで味がキマる変わり種調味料は、もう使えません。洗えないために食器や調理器具についた匂いが取れないだけではなく、狭小空間にある生活用品一式が、それらしき異国の香りに染まってしまいます。

かといって、ラクを極めようとしてインスタントやレトルトで済ませるのもまた違和感があります。食事は毎日のことですし、うちには育ち盛りの幼児が一名おります。

そして車生活ではゴミの処分も困難です。レトルトなどのゴミの増える食事を続けるということは、24時間生ゴミの処分のことを考えながら暮らすということです。

おまけに自給自足の学校なんかに通ってしまっていたので、レトルトやインスタント食品の体への影響なんかも頭をチラつきます。

状況は詰みました。
そして思い悩んだ末、行き着いたのは出汁をきちんと摂ることでした。

だしパックなどで済ませる方法もありましたが、自分でも不思議なことに、昆布をきちんと水に浸けて旨味を出し、きちんとカンナで削った鰹節を使う昔ながらの方法に魅力を感じたのです。
顆粒だしで済ませていたそれまでとは異なる、大いなる変貌ぶりでした。

(我が家のカンナ。大好物のウォルナット素材にときめき即決)

どんな鰹節を、どんな昆布を、どんな水を使うか。これを試行錯誤したところ、一級の割烹料理屋さんでしか巡り合わないような、黄金の出汁に行き着きました。

この出汁でうどん屋でもしたら行列作れる自信があります。完全に「一杯1000円のうどん屋さん」のうどんの完成です。

出汁に使っているこだわりの材の詳細は下記(随時更新)


(926words)
@Yatsugatake,Nagano

ここまでご覧頂き、ありがとうございます。 各地で得た経験を読者の方に還元できるよう、精進します😊