パズルと平常心と

 自閉症の長男は最近パズルにはまっている。

次男が一年前にやっていたキャラクターのジクソーパスルだ。

ピース数は28ピース(ぐらい?)

今日も、晩御飯前におもちゃ箱から出してきて、フローリングでせっせと組み立てていたのだが、三男が最近ハイハイができるようになり、パズルの近くにいきジッとみていたのだが、完成が近づくと壊しはじめるという、かわいい顔してなんという悪行と思ってみていたら、

長男は顔色一つ変えずに、また一から組み立て始めたのだ。

以前、発達支援の先生が言っていたのだが、長男が組み立てたプラレールを
同級生が壊しても特に怒らなかったといっているのを思い出した。

組み立てることが楽しくて壊されることは苦じゃないのかなと思ってみていたら、三度目くらいだろうか、三男がまた壊しにかかると

「ァーッ!」

と急に大声を出したのだ、

私は急いで三男を抱きかかえて長男の頭を撫でた。

長男は決して平気なのではなく、我慢をしていたのだった。
ただ、あまりに顔に出さないものだから勝手に平気だと勘違いしてしまったのだ。

もし、壊したのが次男だったら喧嘩になっていただろうが、三男は赤ちゃんだからずっと我慢していたのだ。

たぶん、同級生に対しても、普段から先生に

「お友達とは仲良くしましょう」

と言われているので、我慢していたのだ。

言葉にうまいこと伝えることができないからこっちが変な解釈をしてしまったことを反省しつつ、我慢していた長男に対してなぜか少し成長を感じることができた一日だった。


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