新しい曲
私は週に1回ピアノのレッスンに通っている。レッスンがなかったらきっと全くピアノの練習をしないだろう。先日、練習してきたランゲの『幸福』(曲名のかっこは二重かぎかっこでいいのだろうか)に区切りをつけた。おそらくランゲの曲のうち日本で一番有名なのは『花の歌』だと思う。小さいころ母が『花の歌』を練習しているのを聴いて、私もこの曲が好きになり練習し始めた。所属していたピアノサークルの演奏会を『花の歌』でデビューしたほどだ。今ブルグミュラーを進めている段階なので、演奏会で弾く曲を探すときは"初心者"などのワードを入れるとちょうどよさそうなレベルの曲が見つかることが多い。『幸福』も確かそのようにして見つけた曲だ。ちなみに『幸福』の前にも同じくランゲの『野ばら』を弾いた。どれも明るく正しくかわいらしい雰囲気があって弾いていると幸せな気持ちになる。
直近の2回の演奏会ではどちらもショパンのワルツを弾いた。華麗なる大円舞曲と小犬のワルツだ。本当に、あらゆる事柄に無関心で、何に関しても腰が重いところは私が最も改めたいことのひとつであるが、私は普段ほとんど音楽を聴かない。しかし演奏会で弾く曲はCDやYouTubeで探して聴くことがある。そしてめんどくさがり屋の私もショパンのワルツが大好きになった。特に長調でテンポの速い曲が好きだ。いちばんのお気に入りは華麗なる円舞曲(第2番、Op.34-1)だ。星空の下で舟を漕いでいるような序盤の部分もときどき悲しさの漂う部分も好きだ。語彙の乏しい私は勝手なたとえを作ることでしか曲のイメージを伝えることができない。そもそも世界中の人がこれらのショパンの曲を愛していることは明白なので伝える必要がないといえばないと思う。もちろん華麗なる大円舞曲も大好きだ。踊りだしたくなるようなパワーをもった曲だと思う。
全然関係ないのだが、あるアルバムの最初の曲紹介のページで、ショパンは旅費を工面するために華麗なる大円舞曲を売ったとあった。そのオチが、その値段は50フラン(うろ覚え)だったというものであったが、当時の物価等が全くわからず解釈しあぐねている。
次からはメンデルスゾーンの『春の歌』(合っているか自信がない)を弾くことにした。シンプルな曲に聴こえたが、楽譜を見たら装飾符がたくさんついていた。右手、左手、装飾符を弾くための手が必要に思えてくる譜面だ。ベース音とメロディしか聴こえていなかったようなのだ。やわらかくてかわいらしい曲だ。うだるような暑さが続くが、芽吹きとか、寒さからの解放感とかを弾けたらかっこいいなと思っている。
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