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脳内メーカー

 学生の頃、脳内メーカー、というアプリだかサイトがあって、友達と面白がってやっていました。それからしばらーく、経ちますが、ときどき脳内棚卸しのために、自分で脳内を書き出す、というのを今でもたまにやります。

 多くは、脳内が混雑している時に。

 ときどき、どうしようもない自己不信というか、こうありたい自分と自分の能力のギャップに、いたたまれなくなってしまうときがあります。

 昨日は特にそうで、眼鏡が二日間見当たらず、夜、コンタクトを外したいのに外せない(笑)さんざん嘆きながら探し、それは最終的に見当もつかない寝室とは別の場所で結局発見されるのですが、そこに置いた記憶が全く、ない、という。夢遊病のように夜、そこに正体もなく眼鏡と共に移動したか、「あやちゃん知らないよー」という5歳児を疑ってかかるべきか(後者?いや、でも本当に知らなそう…)。

 自分の思いがけないところでやらかしてしまう、というのは、忘れ物女王の私にとってもうさんざん踏んできた地雷だから、もう受け入れるしかないと身に染みているはずなのに、なー!

 ちょっと、お休みは何かおいしいものでも食べて、ゆっくり休む、というのをしたいけれど、それにも増してわたしは一人の時間が欲しいんだろうなー!独身という時間の自由さが恋しくてたまらないんだろうなー!と、下記の脳内メーカーもどきを書いていて、思った次第でした。

 いまも、楽しい瞬間、子どもと居てたくさん、あるんだけど、結婚して子どもがいることで、自分を限定してるところ、すごくあるんだなー!一時的には許せても、そういう限定しない日常を自分に用意してあげる、まで、届きそうな気がする時もあるけれど、もう到底届かないような気がすることもある。

 …こういうときこそ、目の前の小さなことを、続けるんだろうな。手、止めないぞ。stop stopping、ってチャンドラーさんも言ってたぞ。

 

脳内メーカー8月7日

白いビーチサンダルの選択基準は履き心地と機能性だった 
緑のつま先の尖ったサンダルは何だか素敵に見えるけど窮屈 

切りっぱなしの膝上のブルージーンズ
白いくるぶし丈のレギンス

高校の家庭科で作ったインド綿のイージーパンツ
サウジの義母からもらったルームウェアの薄いブルーにレースのかがり


知り合いの紹介で借りてた畑に旺盛に実るオクラ
砂利に無理やり置いたプランターのか細いパクチー

畳に硬い綿のふとんで思う存分ストレッチした夜
ベットの狭間で窮屈に足を伸ばす囚われの夜な夜な

私の名前を読んでくれた黄色いインコ
近くにいるとじっとこちらを見つめる兎


住民権を行使していた夢の中
ctrlの利かない無力な夢の訪問者

目覚めるとカウベルの音
目覚めるとけたたましい蝉の声

思いついた朝にバックパックを背負って電車に飛び乗れた一人
お弁当と一日の着替えの用意にこまこまと翻弄される所帯要員であること

08AUG2020
-satomi

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