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まんげつのつき

きんようのきんむかんりょう、
かえりじにつくと 
こうこうと かがやくつき

日がな 隔世の感と
月との親近感
どうしてわたしは
人と和することができないのだろう?

「白頭かけばさらに短く」
唐の詩人はうたう
この身の血の満ちず
眼窩の落ちくぼむ
焦点を失う両の眼

まんげつのつきがこうこう、
むねのつかえをかたむけ
こんこんとからにしよう
なみだのこつつぼ

歩いてきたとしつき
ゆびおりかぞえる
みぎからひだり ひだりからみぎへ
行ってはもどる

こんな無謀なことはもうしちゃだめよ、
諫められた旅先を後にしてから
十七年の年月
踏める轍を踏みぬいて
通過した経験たち
そのうしろの感情と手を取り
ありていにゆく地のみち


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すかーれっと/Scarlett
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