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波乱万丈の始まり…


私の人生は一体何歳まで普通だったのだろう…
多分おかしくなり始めたのは小3。
父が実家の店を工事して半分のスペースで自分の商売を始めた。
ラーメン屋だった。
始めのうちは母も手伝っていたけれど夜は私が家に1人になってしまう為、結局は人を1人雇う事で母は父と父の実家の稼業から解放された。
でも家で娘の面倒を見る事は無かった。
初めて外に勤めに出たのだ。
美容院の受け付けだったらしく、地味な世界しか知らなかった母は何かに目覚めた様だった。
小1から鍵っ子だった私は小3になり自由な鍵っ子ライフを満喫(?)していたが空腹に悩まされる事が多くなってしまい、夜になっても母が帰って来ないとよく父の店に電話を掛けて困らせた。
父に電話をしたところで母が帰って来るわけでも、空腹が満たされるわけでもないけれど携帯も無い時代…
ただ待ってる事など出来なくて…
県営の団地暮らしは、色々な家の晩ご飯の匂いが交ざる。
コツコツコツ…母の足音はすぐ分った。
毎日この足音を待っているのだから…
でも母は外の世界に夢中。
家に帰っても外の世界の人と長電話ばかりしていた。
夜中に父と母の言い争いで目が覚める事が増えて行く。
そんな時は寝たふり…
家族3人の気持ちが離れ始めていた。
父も私も母に対して不満がたまっていた。
昼は母が置いて行くお金でカップラーメン。(その頃は冬休み)
夜は炊飯器に入れすぎで臭くなったご飯に納豆出されたり…
さすがにその時は文句を言ったが、逆にに怒られた。
「イヤなら食うな」
と。
小3は無力。
そんな家庭に父も嫌気がさしたらしく姿を見なくなった。
私が起きている時間には帰って来なくなった様だ。
でも優しい父を大好きだった。
なんでも出来ちゃうすごいパパ。
その気持ちはこの先ずいぶん長く持続していく。
ある朝起きたら両親とも帰って無かった。
夜恐くて電気点けたまま、ラジカセならしたまま寝たのだが、起きた時状況は何も変わっていなかった。
それでも父が大好きだった。
そんな私にも親友がいたのだが、やがて大好きな父にこの親友と引き離される事になる…



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