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翼が、欲しい。


あの夏の夜に飛び立てる翼が。


わたしだけ置いてけぼりをくった、あの夏の夜に。


まだ、君はいるだろうか。


まだ、君は笑っているだろうか。


また、わたしは間違えないだろうか。


ただただ不安で仕方のない憂を隠して覆う様に、


大きな翼がわたしの背に生えないだろうか。


包み込んで欲しい、あたためてほしい、


あの日まで飛ばせて欲しい。


夏の夜にそう思う。


夏の夜を想う。

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