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自転車

夏の光輝でたしかな陽光は、古い灰色のアスファルトの舗装を、真っ白に染め上げる。
 

自転車は坂道に差し掛かり、どんどんと速度を上げてゆく。

対岸には山、そしてそのまま入道雲。

カーブミラーが眩しく反射する。

田舎だって、君がいなくたって、私だけの夏は、いつだってここにある。

そのまま丸出しの肌が、風を心地よくキャッチする。

髪は、あられもなく振り乱して、後方へ流れている。

電線を超えて、木々の影を抜けて、海へ。

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