信号機博

　古今東西、様々な形式の、信号機が、この七叉路には集結している。

　津々浦々、様々な場所から集められたそうだ。

　交差点の名前は、『信号機博交差点』。

　日本全国、様々な人々が訪れる。

　他叉路マニアの人。

　信号機マニアの人。

　アンティークマニアの人。

　写真家の人。

　アニメ監督なんかも多いらしい。

　いわゆる、聖地としても、機能している交差点だ。

　青の発色は、全機違う。黄色もわずかに違う。赤は、あまりよくわからない。

　デザインの特徴もそれぞれで、みていて楽しい。

　設置される高さも、互い違いになるように、なっている。

　七叉路だが、事故は少ない。

　いつも人が大勢いるので、みな、ゆっくり通るからだ。

　日本一、安全な交差点としても名高い。

　欠点があるとすれば、目当てのモデルを観にやってきても、

　故障とか、新しいモデルとの入れ替えとかで、ないことがままあることだろうか。

　それでも、だとしても、日々、新たになっていく、古い、色あせた信号機を鑑賞するのは、

　何かと、愉しみになる。

　交差点付近は、猥雑で危険なイメージがあるが、

　この交差点は、

　信号機博交差点は、

　とても魅力的だ。